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間口の広さと徹底した地域連携で、安心の医療を実現
<北海道北見市 社会医療法人明生会 道東脳神経外科病院>

社会医療法人明生会 理事長 橋本政明先生 社会医療法人明生会 理事長
橋本政明先生

知床・阿寒、2つの国立公園を有する北海道の北東部・オホーツク圏。この地で医療活動にあたる社会医療法人明生会は、「つながり」や「連携」を意味する「nexus」を経営方針に掲げ、"日本の端っこ"にあっても脳神経外科分野における高度先進医療を実現しています。認知症治療においても医療ソーシャルワーカーの手厚いフォローのもと、地域との連携に尽力し、オホーツク圏ではその中心的役割を担っています。

家族会の要望からもの忘れ外来を開設

北見市や綱走市など、いわゆるオホーツク圏は、四国の半分ほどの面積を持ちながら、人口はわずか約33万人。こうした過疎地に住む人々の命を守るため、1991年に網走脳神経外科・リハビリテーション病院(綱走市)を開業したことから、明生会の医療活動が始まりました。

その後、道東脳神経外科病院など、4病院・クリニックと、介護老人保健施設やグループホームなど9施設を開設。脳神経外科分野はもちろん、地域の認知症医療・介護の中核を支える存在として知られるようになりました。

脳神経外科医でもある理事長の橋本政明先生は、健康や医療に関する講演会などを幅広く行っています。こうした会を通じて、認知症の家族会と面識を持つようになりました。交流を重ねるにつれ、「どこで診てもらえばいいのかわからない」などという悩みや、「専門外来をつくってほしい」という要望を耳にするようになりました。

かねてから「この地域で社会貢献がしたい」という思いもあり、家族会の要望に応える形で、2007年にもの忘れ外来を開設しました。

「忙しくてなかなか踏み切れなかったのですが、皆さんの声に背中を押されました。もともと高齢化率の高い地域だったため、潜在的なニーズは高かったようです。『もの忘れ外来』という看板を掲げたことで、ご家族や行政などからの相談が一気にくるようになりました。こうした反響から、認知症医療は必要であり、地域の役に立っていると、あらためて実感しました」(橋本先生)。

現在同会では、道東脳神経外科病院と桂ヶ丘クリニック(網走市)の2カ所でもの忘れ外来を開設。双方で診療にあたる橋本先生の評判が口コミで広がり、今では認知症治療における地域の中心的役割を担うようになりました。

 

受診前の電話相談で不安を解消

口コミで評判になった理由は、橋本先生の正確な診断や人柄のみならず、医療ソーシャルワーカーの存在も大きく関わっています。

同会では、医療ソーシャルワーカーが、受診前から受診後まで、あらゆる面から患者さんとご家族をフォローしています。

認知症で初めて病院にかかる場合、多くの人が医療機関の敷居を高く感じ、さまざまな不安を抱いているものです。そんな不安を緩和するために一役買っているのが、医療ソーシャルワーカーによる受診前相談です。

道東脳神経外科病院 副院長 医療ソーシャルワーカー 関建久さん 道東脳神経外科病院 副院長
医療ソーシャルワーカー 関建久さん


道東脳神経外科病院 医療ソーシャルワーカー 山崎章さん 道東脳神経外科病院
医療ソーシャルワーカー 山崎章さん

「受診の仕方がわからない人、病院で何を聞かれるか不安に思っている人、受診後の生活が気になる人。ご家族や患者さん、それぞれが抱えている不安を聞かせていただくことから始めます」と、道東脳神経外科病院副院長で医療ソーシャルワーカーの関建久さんは話します。

受診前にかかってくる電話相談の中には「施設に入らなければならないの?」といった質問まで寄せられることもありますが、そんなときにも「利用可能な公的サービスを紹介するなど、少しでも不安に感じられていることを解消できるよう、お話しします」と関建久さんは言います。

いわば、不安を解消することによって受診しやすい環境を整え、見通しが持てるようにしてあげるということです。

「患者さんそれぞれに合うオーダーメイドの受診案内をしています。一緒に受診の準備をし、安心して初診日を迎えられるように力添えしたい」と言うのは、同病院の医療ソーシャルワーカーである山崎章さん。

同じく医療ソーシャルワーカーの関雅美さんは「ときには町内会の会長さんなどからも『こんな人がいるんだけど、どうしたらいい?』という相談を受けることがありますが、どんな方からの相談も、きちんと受け止めて対応していきます。安心して受診していただくために、診察そのものに対する不安や疑問を早めに解消していただきたい」と話します。

彼らの活躍によって、もの忘れ外来の敷居が低くなり、患者さんやご家族が最初の一歩を踏み出すきっかけを作っています。

 

「つながり」と「連携」で認知症医療を支える

医療ソーシャルワーカーの役割を、関建久さんは「患者さんやご家族が漠然と思っていることを浮き彫りにし、ある程度交通整理をしてから先生につなげていくこと」と説明します。

「患者さんやご家族の言葉を的確に拾い、伝えてくれる。僕が診療に専念できるのは彼らのおかげです。ときには僕の足りない部分まで補ってくれています」と橋本先生も太鼓判を押すように、あるときは患者さんの代弁者となり、あるときは橋本先生の代弁者となって患者さんをサポートしているのです。

道東脳神経外科病院 医療ソーシャルワーカー 高橋由衣さん 道東脳神経外科病院
医療ソーシャルワーカー 高橋由衣さん

「先生がポイントを絞ってお話をされても、患者さん、ご家族ともにお話が頭に入っていないご様子のときもあります。そんなときには『こんなお話でしたね』と、先生の言葉をかみ砕いて再度お伝えしています」と話すのは、同病院の医療ソーシャルワーカーである高橋由衣さん。

同会には地域の保健師、ケアマネジャーからの紹介も少なくありません。患者さんを引き受けて終わりではなく、「その後の様子や経過を随時報告するなど、患者さんの情報を確実に返すことを心がけています」(関雅美さん)。

遠方の患者さんには、「お薬が定量になって症状をコントロールできるようになったら、地元で継続してみていただけるよう、かかりつけ医の先生やケアマネジャーさんにつなげています」(山崎さん)。

一方通行ではない情報の交換。これが地域との連携を確かなものにし、同会が経営方針に掲げる人とのつながりや連携を生み出しているのです。

 

機能測定装置で正確な診断を

医療ソーシャルワーカーを中心とした連携医療のほかに、同会が認知症医療において一目置かれている理由の一つとして、高度医療機器の完備が挙げられます。

先進的な医療が受けられる脳神経外科病院としてスタートしただけあり、開設当初からMRI、SPECTなどの医療機器を導入。SPECTは脳の血流や機能を検査する装置ですが、SPECT検査によって脳血流を正確に測ることは、確定診断に大いに貢献します。

オホーツク圏でSPECT検査のできる医療機関は少ないため、他医院からの診断依頼も少なくありません。「へき地でも高度な医療を提供したいと導入した装置ですが、この最新テクノロジーが認知症の診断にも大いに役立つことがわかり、医療のすそ野が広がりました」(橋本先生)。地方の小都市にありながら、高度先進医療が受けられるとあって、同会には各地の医療機関から患者さんの紹介が相次いでいます。

 

「素早くボールを回すこと」が良い結果に

「つながり」「連携」が何より大切だという橋本先生は、「ボールを持ちすぎないで、素早くパスをしてください」と呼び掛けます。認知症の患者さん、あるいは認知症の症状に悩むことそのものをボールに置き換え、「持ちすぎて敵に取られたり落としたりする前に、気軽に我々にパスしてくれれば、きちんと受け止め、どうシュートに結びつけるかをしっかり考えます」と言います。地域との連携では「パスを担当の人に確実に回したり、必要があればまたもらったりもできる。パスを回せる仕組みができているのが強みです」と、意識啓発のために地域で講演も行う山崎さんは話します。

そうして「つながり」をつくった結果、「『デイサービスに行くときは化粧をするようになった』『夜に寝てくれるようになった』といったご家族からの喜びの声を、最初に紹介してくれた介護福祉士さんを通して聞いたりすると、本当に嬉しく思います。認知症は誰もが当事者になり得るものですが、多くの人が乗り越えて、平穏に生活されるようになっています。円滑に乗り越えるためにも、まずは私たち医療ソーシャルワーカーに声を掛けてください」(関雅美さん)。

同会では「地域に住む人々の心強い味方であり続けたい」という信念のもと、橋本先生を筆頭として、「つながり」「連携」に重きを置いた医療で、オホーツク圏の人々の命を今日も見守り続けています。

 

 

取材日:2011年9月22日
道東脳神経外科病院の外観

社会医療法人明生会
道東脳神経外科病院


〒090-0062
北海道北見市美山町68-9
TEL:0157-69-0300

施設のホームページへ






網走脳神経外科・リハビリテーション病院の外観

社会医療法人明生会
網走脳神経外科・リハビリテーション病院


〒093-0041
北海道網走市桂町4-1-7
TEL:0152-45-1311

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