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モットーは「患者さん中心の全人的医療」
<兵庫県姫路市 菊川・荒木内科心療内科>

院長 菊川豪先生 院長 菊川豪先生

兵庫県第2の都市・姫路市にある菊川・荒木内科心療内科は、特定の病気のみならず、「患者さんを全人的にみること」を目標に掲げています。その一環としてスタッフあげて心がけているのが、来院された瞬間から患者さんの様子に気を配り、少しの変化も見逃さないこと。ご家族とも積極的にコミュニケーションを取ることで、認知症をはじめ様々な疾病の早期発見に役立てています。

独居高齢者のうつ症状は認知症の初期のことも

心療内科、精神科、内科を標榜する菊川・荒木内科心療内科は、28年前、城下町・姫路市に開設されました。「長年やっているので、若い頃に精神疾患を発症したけれどよくなり、結婚されてお子さんを見せに来てくださった方もいらっしゃいます。そんなときは本当に喜びを感じますね」とほほを緩ませるのは、院長の菊川豪先生。精神保健指定医として、老若男女を心身の両面からみてきた菊川先生には、根強い“ファン”も多く、「先生の顔を見にきた」と長年通いつめる患者さん、海外から受診される患者さんもいるほど。

40年以上、様々な患者さんと向き合ってきた菊川先生は、「うつ病も認知症も増加の一途をたどっている」とする一方、「独居高齢者の認知症が目立つようになってきた」と指摘しています。掲げている看板から、「うつ病の治療」を訴えて来られる患者さんは多いものの、実際には認知症の初期症状だったという高齢の患者さんが少なくないのが、昨今の傾向だと言います。

副院長 荒木峰生先生 副院長 荒木峰生先生

「長谷川式などの知能評価テストやCTなどの画像検査ではひっかからず、ご本人にも自覚がない。けれども、ご家族の話からもの忘れの兆候を拾うこともあります」と副院長の荒木峰生先生は話します。こうしてMCI(軽度認知障害)を発見することも多く、「認知症の予備軍ですから見落とさずに発見し、発症しないように速やかに治療したいですね」(菊川先生)と早期発見に努めています。

 

スタッフ一丸で患者さんの変化をキャッチ

同院では診察までの待ち時間を利用して、看護師が平均20分にわたる入念な予診を行っています。形式的な問診のみならず、雑談のなかから診断の材料になると思われるエピソードをキャッチすることで、患者さんに関わるあらゆる情報をあらかじめ先生に伝えておくことができます。

「僕らが患者さんを診るときにはすでに看護師から生の情報が入っているので、必要な検査もすぐわかる。的確に治療が進められますし、患者さんにとっても診察前に看護師と会話をすることで“待たされている感”が軽くなります」と菊川先生、荒木先生ともに太鼓判を押します。

コミュニケーションは、患者さんご本人はもちろん、ご家族とも積極的にとるようにしています。というのも、認知症に限らず、うつ病でも糖尿病でも、ご家族の話が診断の決め手になることは、珍しいことではないからです。ご家族のつぶやきや、何気ないエピソードまで拾うために、看護師や臨床心理士、事務職員まですべてのスタッフが活躍しています。

看護師長 龍田里美さん 看護師長 龍田里美さん

事務長 荒木真由美さん 事務長 荒木真由美さん

「先生方のモットーである『病気だけではなく全人的にみる。ご家族含めて生活のすべてを支える』という思いが私たちスタッフにも根付いていますので、患者さんを知り、わずかな変化にも気づいてあげたい」と語るのは、看護師長の龍田里美さん。「処置室に行って龍田さんに採血されて戻ると、明らかにリラックスされてそれまで言わなかったことをぽろぽろ話してくださる患者さんも多い」と荒木先生が感心するほど、患者さんの心を開かせる手腕の持ち主です。

また、「受付の段階から診療が始まる」を合言葉にしているのも、同院の特長です。不安気な表情をみせる患者さんの緊張を解きほぐし、ときにはご家族の相談相手になる事務職員も。

「まず来院者と会うのが私たちなので、今日は待つのがつらそうと感じたり、いつもと違いこちらの話すことが頭に入っていないようなときには、すぐ看護師や先生に報告します。診察後に、来院時とは違う明るい表情で帰っていかれるのをお見送りするときは、嬉しくなりますね」と事務長の荒木真由美さんは言います。

 

「患者さんに必要で安全な薬」を

同院では治療に際して「患者さんに必要で安全な薬を、その人に合う量と回数で処方する」ことにも細心の注意を払っています。

「処方」の「処」は、処々=いろいろという意味。「患者さんの症状、今までの生活、住んでいる環境・状況、ひっくるめて丸ごとみるのが『処』で、それに基づいて方向と方針を決めるのが処方。処方することは、僕らの重要な仕事の一つだと思っています」(菊川先生)。

 

医師のすそ野を広げる活動にも奔走

「現在、認知症の専門医療機関は患者さんを受け入れるので手一杯。パンク寸前になっているうえ、患者さんは今後ますます増えていくと思われます」と危機感を持っているのは、認知症サポート医でもある荒木先生。もともと菊川先生、荒木先生ともに広く認知症やうつ病についての講演会などを地域住民対象に行ってきましたが、ここ数年、他科の医師への啓蒙活動にも力を入れ始めました。

「医師に専門性があるのは大事なことですが、全人的にみてあげられたらより良いし、様々な病気の早期発見につながる。うつ病や認知症について、ぜひ他科の先生にも頭に入れていただき、何らかの兆候に気づいたときは、すぐに対応し、しかるべき医療機関に紹介していただきたいと思います」(荒木先生)。

医療従事者側からの要請で、認知症、うつ病などの心の病気について、患者さんのどの部分に着目するか、どうみるべきかといったことまでレクチャーする機会も増えており、荒木先生は医療のすそ野が広がっていくことに期待感を抱いています。

さらに同院では、「認知症の患者さんを地域で支援する体制をつくりたい」と、荒木先生を中心に、姫路市内においてネットワークづくりにも着手し始めました。地域の医療機関、開業医、コメディカル、行政、福祉関係者らを巻き込んで、モデル地区の話を聞いたり、サポート方法を考案するなど、現在、より良い体制づくりを模索中です。

 

「認知症になる可能性」を念頭に置く医療を

患者さんのなかには「センセーでなく看護師長さんに会いにきたんや!」などと冗談を言いながら診察室に入ってくる人も多く、「患者さんとは友だちのような関係」と笑う菊川先生。とはいえ、注意しなければならないのは、やはり高齢の患者さんだと言います。たわいない会話をしながらでも、常に「この患者さんが認知症になる可能性はあるかないか」を頭の片隅に置いて向き合っているのです。「他の症状でお見えになっても、認知症を念頭に置くかどうかで、まったく見方が違ってくる。うちの認知症の患者さんが半分以上よくなっているのは、早めに発見できているから」(菊川先生)。

早期発見のためにはご家族の助けも必要な一方、認知症を発症した後も、当然のことながらご家族がキーパーソンになると荒木先生は言います。

「ご家族の理解と協力があればあるほど、認知症の進行は遅い。薬を指示するだけではダメで、ご家族の理解と協力をどう得ていくのかも、私たち医師の大きな仕事です。患者さんを診るだけではなく、ご家族も含めて支えてあげたいです」(荒木先生)。

菊川先生は早期発見のために、市区町村が行う特定健康診査の内容を充実させるべきだと考えています。

「長谷川式の小型版でもいいので、“プチ認知検査”のようなものを取り入れたらいいと思います。70歳を過ぎた方には、脳ドックも検査項目に入れるべき時代になっているのではないでしょうか」と行政レベルでの改革を提言しています。

 

 

取材日:2011年10月7日
菊川・荒木内科心療内科の外観

菊川・荒木内科心療内科


〒670-0804
兵庫県姫路市保城296-1
TEL:079-289-0110

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