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より専門的な認知症治療を、わかりやすく丁寧に
<埼玉県さいたま市 医療法人社団彩輝会 ねぎし内科・神経内科クリニック>

院長 根岸輝彦先生 院長 根岸輝彦先生

ねぎし内科・神経内科クリニックは、「神経に関する病気を専門に診る」をコンセプトとしたクリニックです。院内には、MRIなど各種診断装置を完備するだけでなく、血液検査なども院内で行い、認知症だけでなく脳に関する様々な病気の診断と治療に対応できる環境を整えています。現在、院長の根岸先生を中心に、看護師2人、臨床検査技師2人、受付3人のスタッフが患者さんの対応にあたっています。

ご家族と一緒に通院しやすい土曜に物忘れ外来を実施

根岸輝彦先生は、現在はほぼ毎日認知症患者さんの治療にあたっていますが、大学病院に神経内科医として勤務している頃は、自己免疫の脱髄疾患がご専門でした。その後、総合病院に出向した際、病院を訪れる患者さんの中に認知症の方が多い現状に気づいたそうです。そして、1990年に介護保険制度が開始されると同時に、当時先生が勤務していた病院で、老人保健施設を開設することになり、根岸先生は、新設された老人保健施設の診療部長に就任しました。このころから、根岸先生は認知症治療に本格的に取り組み、2003年7月に現在のねぎし内科・神経内科クリニックを開院しました。

同クリニックでは、外来専門のクリニックでは珍しく、土曜日の午後にも物忘れ外来を行っています。

根岸先生は「多くの病院は土曜日が休みのため、平日に通院せざるを得ません。しかし、平日に仕事をしているご家族には、通院の付き添いをする度に仕事を休まなくてはならず、とても大きな負担になっています」と現状を配慮し、土曜日も物忘れ外来を行うことにしたそうです。

クリニックを開院する前は、周囲から「土曜日の午後に物忘れ外来をやっても、患者さんが来るはずがない」という意見も少なくありませんでした。しかし、実際に始めてみて、根岸先生は改めて患者さんとご家族が一緒に来院しやすい土曜日に外来を実施する体制の必要性を実感しているそうです。

認知症患者さんの場合、患者さん本人からお話を伺うだけでなく、ご家族から客観的な視点で患者さんの様子を伺うことで、より正しい診断と治療につながると言います。そのためには「土曜日の午後に、認知症患者さんとご家族が一緒に来院できる医療機関がもっと増えてほしい」と根岸先生は考えています。

 

「治る段階の認知症を絶対に見落としたくない」という想い

同クリニックでは、診療日の午後に物忘れ専門外来を設け、初診日にひと通り全検査を行い、さらに診断まで行うようにしています。これは、1回の通院で集中して検査を行うことで、患者さんとご家族の通院の負担を減らすための配慮です。そのため、初診時に神経学的所見をはじめ、認知症のスクリーニング検査などを行い、認知症が疑われる場合はMRIを撮って脳の萎縮の有無も確認します。

臨床検査技師 福島紀子さん 臨床検査技師 福島紀子さん

看護師 小林由美さん 看護師 小林由美さん

臨床検査技師の福島紀子さんは「当クリニックの患者さんは、ご高齢の方が多いので、大きな声で話したり、ゆっくり丁寧にわかりやすく話したりするようにしています」と話します。特に認知症患者さんと接するときは、意識して言葉掛けをするように心がけているそうです。また、MRIの撮影には通常30分以上かかりますが、高齢の患者さんになるべく負担がかからないように臨機応変に撮影するなど、常にきめ細かな対応を意識しています。

また、診察室ではあまり話さなかった患者さんが、検査室では積極的にお話をしてくれることも少なくないため、福島さんはこうした患者さんの声にしっかり耳を傾けるように心がけています。

看護師の小林由美さんは、病院という慣れない環境に緊張している患者さんになるべくリラックスしてもらうための気配りを大切にしています。認知症患者さんの場合は、先生のお話を1回で理解できず、同じ質問を繰り返すことも少なくありません。そんなときは看護師が、先生のお話しした内容をもう一度話すなどのサポートをしています。

「患者さんは自分の状態が不安になって来られる方もいらっしゃいます。そこで、わかりやすく繰り返して同じ話をすることで、患者さんに納得して帰っていただけるように心がけています」(小林さん)。

同クリニックは、初診時に患者さん一人あたり30分から1時間ほどの診察時間をとり、さらに、ご家族に患者さんの具体的な症状を伺う時間を設けています。こうして患者さんの状態を伺うのに多くの時間を費やすのは、「医師として、治る段階の認知症は絶対に見落としてはいけないから」という根岸先生の信念からです。

根岸先生によると、初期段階の認知症患者さんは、「最近ちょっと物忘れがする」と自ら話し始めるなど、物忘れをしているという自覚がみられるそうです。しかし、認知症の症状が進むと、患者さんは自分が物忘れをしたという自覚がみられなくなります。さらに物忘れが生活に支障をきたしているにも関わらず、そのことを忘れてしまっているそうです。

根岸先生は「この違いが、認知症の段階を判断するための大きなポイント」とし、特に注意を払っています。

 

新システムの導入で、より質の高い医療を提供

同クリニックでは、待ち時間の短縮のため、24時間音声自動案内予約システムによる電話予約を行うなど、患者さんとご家族の負担を減らすための取り組みも積極的に行っています。

さらに、2011年の春には、認知機能の変化を評価するADAS-Jcog検査を、タッチパネルで行う実施支援システムを導入しました。このシステムは、機械の案内に従って患者さんとともに必要な情報を入力するだけで、検査の結果が自動的に集計され、データベースに記録できるようになっています。数カ月おきに検査を繰り返す間に、検査結果が蓄積されるため、患者さんの経過がわかるだけでなく、今後の予測も行うことが可能なため、これからの医療界にも役立つ機器になります。

また、機器の使用によって検査時間が短縮され、患者さんの負担も軽減されるなど、すでに機器導入のメリットもあらわれています。

 

自分だけで悩まず、公的制度を活用することも大切

認知症は、症状が進行すると、介護や施設などの課題や、経済的な問題などがあらわれます。しかし、認知症患者さんのご家族は、様々な問題に直面すると、どう対処していいのかがわからずに戸惑われることも少なくないそうです。

そこで、根岸先生は「認知症の場合、できれば患者さんとご家族が一緒に来院することで、ご家族にも認知症という病気について理解を深めてほしい」と考えています。さらに、患者さんやご家族がなるべく問題を回避できるように「こういう制度を利用することができます」と事前にアドバイスを行うようにしています。

その例として、認知症が進行した患者さんがトラブルに巻き込まれるのを未然に防ぐため、先生は、必要に応じて成年後見制度の申請を勧めています。成年後見制度は、判断能力の程度によって補助、補佐、後見と3種類にわかれます。補佐以上の場合は医師の鑑定書が必要ですが、鑑定書の作成は認知症専門医に限らず、かかりつけ医が作成することも可能です。

ただし、今のところ、認知症専門医に鑑定書作成の依頼が集中する傾向があります。「今後は、認知症患者さんの増加に伴い、成年後見制度を申請する方もますます増えるでしょう。そこで、今後は他の先生方にも積極的に鑑定書の作成に携わってほしいと思います」(根岸先生)。

 

認知症の早期発見には、かかりつけ医の協力も不可欠

同クリニックでは、物忘れ専門外来を設けていますが、限られた診察時間内で対応できる認知症患者さんの人数には限界があります。そのため、根岸先生は「かかりつけ医の先生たちにも、スクリーニングのチェックなど、できる範囲の検査を実施してもらい、患者さんの症状の変化に気づいたら、すぐ専門医に紹介してほしい」と訴えます。

さらに、根岸先生は「患者さんが軽度認知障害(MCI)の段階で早期発見できると、症状の進行も全然違ってきます」と指摘し、病気の早期発見をするためには、かかりつけ医の協力も重要であると語ります。こうした想いに応えるように、根岸先生のところには、かかりつけ医からの紹介で来院する認知症患者さんもいらっしゃるそうです。

しかし現状は、同クリニックに患者さんが来院するときには、認知症がかなり進んでしまっていることも少なくありません。

根岸先生は「早く患者さんたちが認知症に気がつき、専門の病院に行ける環境が整ってほしい」と強調します。そして、診療報酬をはじめ、少しでもかかりつけ医の先生が認知症に対して前向きに診療していける土壌を作り、より多くの先生が、認知症治療に積極的に取り組むようになってほしいと願っています。

 

 

取材日:2011年9月7日
医療法人社団彩輝会 ねぎし内科・神経内科クリニックの外観

医療法人社団彩輝会
ねぎし内科・神経内科クリニック


〒338-0002
埼玉県さいたま市中央区下落合2-19-16
TEL:048-831-9751

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