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患者さんの人格、才能を伸ばす診療にまい進
<東京都荒川区 医療法人讃友会 あべクリニック>

院長 阿部哲夫先生
院長 阿部哲夫先生

東京の下町・日暮里にある医療法人讃友会 あべクリニックは、設立15年目を迎えた、精神神経科・心療内科を標榜するクリニックです。アットホームな雰囲気ながらも、ケースワーカーや臨床心理士といった専門職が揃い、デイナイトケアまで併設。下町の一角で、認知症や精神疾患の治療および患者さんの社会復帰まで支えるべく、日々奮闘しています。

認知症専門病棟医の経験を生かし

あべクリニックはJR日暮里駅から徒歩2分、ビルの5階という、いわゆる“ビル診”ながら、実に1500人もの患者さんを抱える人気のクリニックです。東京23区のなかでも特に高齢化率が進んでいるという土地柄もあり、認知症の患者さんは100人以上。院長の阿部哲夫先生は区の高齢者相談医も務めており、近隣の開業医からの紹介受診も後を絶ちません。

阿部先生は長年、精神・神経疾患の患者さんと向き合い、患者さんの社会復帰にも精力的に取り組んできました。さらに、同クリニックを開業する前は、認知症専門病棟の病棟医として、BPSD(周辺症状)を伴う重度の患者さんなども多く診てきたことから、クリニック開設時には統合失調症・うつ・認知症を診療の3大柱に掲げました。

同クリニックの認知症の診断においては、簡易認知テストを臨床心理士がとり、画像診断に関しては近隣の画像センターにCTやMRIを依頼、即日または翌日には画像があがってくるため、臨床症状と併せて迅速な診断が可能となっています。

待合室 待合室

診療は「患者さんも付き添いのご家族もお待たせしたくない」という理由から完全予約制で、「どんなに長くても待ち時間を30分以内に抑えています」(阿部先生)。

とはいえ、一度診察室に入れば、「正確な診断を下したい」という思いから、症状や状態のみならず、生活環境や家族の状況、生活史といった患者さんを取り巻く状況を多岐にわたって聞き、訴えには真摯に耳を傾けるという、“じっくり診察”が取られています。

 

患者さんの人間性を見いだすための“じっくり診察”

阿部先生が“じっくり診察”を心がけているのは、「患者さんのメンタル面に配慮しつつ正確な判断を下したい」という精神科医としての信条ばかりでなく、「コミュニケーションのなかから患者さんに残された能力を見いだしてあげたい」という思いが強いからです。

認知症になると、できなくなることが多くなり、自信を失う体験が増えてくるもの。阿部先生は患者さん側のそういった喪失感を踏まえた上で、「傷つけないように診察すること」に気を配っています。

さらに、「できなくなったことを問題視するのではなく、医師にとって大事なのは、まだ残存している能力を見いだすこと。患者さんやご家族とのコミュニケーションをしっかりと取り、そのなかから患者さんのもともと持っている人間性、その人らしさ、健康な部分を見つけ、失われないように保持し、できれば伸ばしてあげたい」というスタンスで臨んでいます。

「どの患者さんにも機能的に保たれている部分は必ずあるので、そこにうまくコンタクトすることが、私たち精神科専門医の使命だと思っています」。

また、「最近は積極的に認知症治療に取り組む他科の医師も多い」と評価しながらも、「専門医でないと、なかなか薬のさじ加減が難しい。薬を処方しても症状が改善しない、またはBPSD(周辺症状)が残ってしまうような場合には、重症化を防ぐためにも専門医に依頼していただきたい」と他科の先生へ呼びかけています。

 

ご家族へのメンタルケアにも尽力

介護のストレスなどを軽減させるため、同クリニックでは、ご家族とのコミュニケーションにも力を入れています。「この地域も例に漏れず核家族化が進んでいますが、近隣に息子さん、娘さんが住んでおられたり、週に何回かは様子を見に来てくれたりするような、熱心なご家族が多い」としながらも、いざ肉親が認知症になると、力を落とされる方も多いのが現実です。

「認知症のご家族も、精神障害のご家族も、健康だったときの患者さんの姿と現在の姿を比較してしまうので、どうしても失われた部分ばかりに注目しがち。あれもできない、これもできなくなったと嘆かれる方も多い」と分析します。

そんな傾向が顕著にみられるご家族には、同クリニックの診療方針と同じ、「残された能力を見いだし、その部分を認め、保持してあげること」をアドバイスしています。「できなくなったことだけにとらわれていると、残された能力に目が行かない。『こういう部分が健康ですよ、いいですよ』とご家族に言ってあげることによって、ご家族も意識するようになる。そうすると介護もやりやすくなると思います」と、積極的にご家族への声がけも行っています。

認知症が重度になり、BPSD(周辺症状)が激しくなったり、ご家族への被害妄想によって家族間の関係が悪化したりしたケース、また、介護に疲れ果てたご家族がうつ病を発症し、同クリニックを受診するケースも少なくありません。

「そういった問題を減らしていくためにも、介護をしやすくするためにも、早期発見に努めたいし、早めに受診していただきたい」(阿部先生)。

 

「脳の“筋トレ”を心がけましょう」

阿部先生は、認知症サポート医を養成する研修会の講師などを務めるほか、「筋肉と同じで、脳も鍛えればある程度機能が保たれる。人とふれあい、コミュニケーションを取るなど、脳の筋トレのようなことを心がけていれば、機能低下のスピードが遅くなる。デイサービスなどに通うのも、大変良いこと」と認知症の予防や進行抑制についても、講演会などを通じて一般市民にわかりやすく提言しています。

院内でも日頃から認知症の勉強会を開き、看護師、ケースワーカー、臨床心理士、心理療法士に至るまで、スキルアップを図る毎日です。

同クリニックでは、認知症が進行して出歩くことができなくなった患者さんのために往診も行っていますが、「まだ細々としかできていない」と阿部先生は満足していません。

「往診や訪問看護をさらに充実させていきたい。最終的に医療機関に通えなくなった人へ、きめ細かいフォローやメンタル面でのケアもしてあげたい」(阿部先生)。

全国を上回るスピードで高齢化が進みつつある荒川区。あべクリニックの目標とする「心の通った治療」は、下町情緒の残るこの地にふさわしく、「親身になってくれるのでずっと通っている」という患者さんの声に代表されるように、認知症患者さんとご家族にとって、心の支えとなっています。

 

 

取材日:2011年11月9日
あべクリニックの外観

医療法人讃友会 あべクリニック  

〒116-0014 東京都荒川区東日暮里6-60-10
TEL : 03-5810-7808

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