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<神奈川県大和市 藤沼内科クリニック>

藤沼内科クリニック 藤沼邦彦先生
藤沼内科クリニック
藤沼邦彦先生

一般の開業医が認知症の徴候に気づき早期診断・治療に繋げるのが理想ですが、実際には簡単に事は進みません。藤沼内科クリニックの藤沼邦彦院長は、開業医向けの講習会などで早期発見に必要な視点を伝え、率先して実践し、早期に治療を始められる地域をめざしています。

市立病院での豊かな経験を地域で生かす

神奈川県のほぼ中央に位置する大和市は、東京都内や横浜に通勤するサラリーマンが多く暮らしている街です。南北に細長い形をした大和市の南の端、小田急江ノ島線の高座渋谷駅前からすぐのところに藤沼内科クリニックはあります。診療科目は内科、神経内科と循環器科。院長の藤沼邦彦先生は神経内科が専門で、北里大学病院、小田原市立病院、清水市立病院、大和市立病院を歴任、大和市立病院では神経内科科長、内科医長を務めた後、その経験を生かして、地域医療に貢献したいと考えて6年前にクリニックを開業しました。

「神経内科を標榜していますので、もの忘れを心配して受診される患者さんもいますし、一般のかかりつけ医からの紹介もありますが、認知症の患者さんは全体の1割弱です」と藤沼先生は語ります。患者さんの約半数が65歳以上ということですが、大和市は全国平均と比べると高齢化率が低いため、認知症患者さんも比較的、少ないのかもしれません。「将来、街の高齢化が進めば認知症の患者さんも増えるでしょうが、現在のところは認知症の診断・治療もできる内科クリニックというのが、当クリニックの姿ですね」(藤沼先生)。

クリニックの待合室 クリニックの待合室

同クリニックはヘリカルCTを所有しているので、認知症の疑いがある患者さんはまずCTで「治せる認知症」であるか否かを確認しています。さらにMRIやSPECTが必要な場合は大和市立病院を利用。市立病院と同クリニックは病診連携を行っており、市立病院の高度医療機器の利用や入院もスムーズに行えます。

 

生活習慣病の診察で「世間話」を

藤沼先生は、地域のかかりつけ医の講習会で認知症に関する講師を務めることもあります。

「確定診断や治療方針の決定は専門医に任せたとしても、日々の管理はかかりつけ医が行った方がよいと思いますし、そのためには知識と経験が必要です。高齢化が進んで困っている地域とは温度差があって、まだ切羽詰まった感じは受けませんが、何度も講習を受講される意欲的な先生もいらっしゃいます。このような講習会は普通、医師会や行政が主導で行われますが、認知症治療に意欲的な開業医向けの勉強会を独自に継続的に行おうかと思案中です」と藤沼先生は語ります。

高齢者は生活習慣病などで定期的に診察を受けていることが多いので、認知症の早期発見はかかりつけ医がその徴候に気づくかどうかにかかっているといっても過言ではありません。一般開業医の役割が非常に大きいわけです。

「講習で開業医の先生方にも強調するのですが、普段の診察で認知症を発見するために重要なのは話題です。高血圧でも糖尿病でも、『お変わりありませんか?』『はい』『では、引き続きお薬を出しておきますから、また来月来てくださいね』という感じに、会話がパターン化してしまいがちです。検査の手順もいつも同じで患者さんも慣れてしまって、少々、認知症があってもしっかり受け答えができたりします。医師が定期的に診ていても、これでは徴候に気づくことはできません。ですから、かかりつけ医の皆さんには、診察時に天気の話とか時事ネタとか、いつもと違う話題をはさんで、受け答えを確認することを習慣にしていただきたいのです。これを実践すれば、発見率は大きく違ってくると思いますよ」(藤沼先生)。

 

できるだけ早い時期に家族を巻き込む

アルツハイマー病の進行を抑制するためには、早期発見・早期治療が大切ですが、発見から治療に繋げるのが難しいこともあると藤沼先生は指摘します。

認知症は患者さん本人に自覚がなく、また、正しい診断を行うには日常生活の様子を家族から聞くことが必要です。「けれど、一般内科を受診する患者さんはひとりで来院することが多いですよね。早い段階から家族を巻き込んで治療に繋げていきたいのですが、そこが最初のハードルになります」(藤沼先生)。

藤沼先生は、まず患者さん本人に、「次回はご家族と一緒に来てください」と指示しています。患者さんが指示に従って家族を連れてくるかどうか不安はありますが、最初の段階で患者さん本人の頭越しに家族に連絡するようなことはしません。患者さんの信頼を失うと後の治療に支障が出るからです。

初期の段階では本人はもちろん家族も認知症であることを受容したくない気持ちがあるので、治療を開始するまでに時間がかかってしまうこともあります。「処方箋を持って薬局に行った患者さんが、認知症治療薬の説明を受けて『こんな薬、いりません!』と拒否したということもありました。粘り強く説明するしかないのですが、診察室では納得しても、薬局に着いたときには納得したことを忘れていることもあります。認知症とはそういう病気ですから難しいですね」(藤沼先生)。

 

医療と介護に関わる人のスキル向上に取り組みたい

「安定した治療ができるかどうかは、同居家族の有無にかかっている面があるのは否めません。認知症患者さんを奥さんが介護している場合が、介護者の体力などの問題はあるものの、治療という点ではうまくいくことが多いですね」と藤沼先生は言います。

特に新薬を使う場合、治療について理解が深い家族がそばにいる患者さんなら、経過をフォローできるのでトライしやすい面があります。

独り暮らしの患者さんの場合、診察に家族が付き添ってきたとしても日常生活の様子は見ていませんし、診察の度に違う人が付き添ってくることもあります。介護ヘルパーやケアマネジャーが付き添ってくる場合もあります。

「介護士やケアマネジャーは認知症について勉強はしておられますが、理解度はまちまちで、同じ説明をしても人によって受け止め方が違います。また、患者さんの普段の様子も知らなかったりして、治療経過を把握できないこともあり、大きな課題です」と藤沼先生は言います。

患者さんが介護サービスを利用する際には、担当のケアマネジャーに認知症対応のプログラムを行っている施設などを推奨することもありますが、諸般の事情で必ずしもそれが叶うとは限らないのも難しい点です。

「医療と介護に関わる人たちの意識と知識を高めるための取り組みを、地道に進めることが大切なのだと思います。高齢者とその家族への啓発も必要です。地域全体で認知症患者さんを支えられるような社会をめざすことが重要ということですね」(藤沼先生)。

 

 

取材日:2011年11月11日
藤沼内科クリニックの外観

藤沼内科クリニック


〒242-0024
神奈川県大和市福田2004-7
TEL:046-201-0161

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