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山形県内の認知症治療で重要な役割を果たす
<山形県山形市 医療法人社団 篠原神経・心療内科クリニック>

院長 篠原正夫先生 院長 篠原正夫先生

山形市の市街地の南側、山形大学病院の近くにある篠原神経・心療内科クリニックは、山形市内の精神科・心療内科専門のクリニックとしては先駆け的な存在です。高齢化が進んだ山形県内で必要性が高まっている認知症治療にも積極的に取り組んでいます。

重症化する前に精神科を受診してほしいと開業

明るく広々とした待合室 明るく広々とした待合室

篠原神経・心療内科クリニックは、1996年に開院した精神科・心療内科専門のクリニックです。

同クリニックが開院する以前は、山形市内に精神科のクリニックはほとんどなく、精神科の敷居も高かったことから、本来は精神科で受診すべき患者さんが内科の開業医を受診し、重症化してから大学病院や単科の精神科病院を受診する様子がみられ、院長の篠原正夫先生は「何とか早い段階で受診できる環境をつくって患者さんを治療すべきであると考え、クリニックを開業しました」と言います。

篠原先生は、大学病院勤務時代に認知症の脳波学的研究を行っていたこともあり、うつ病やパニック障害などの精神疾患の治療に加え、認知症治療にも力を入れてきました。現在、山形県内に3人いる認知症専門医の一人として、地域の認知症治療で重要な役割を果たしています。

 

初診時の診療・検査等で認知症の原因疾患をある程度特定する

篠原先生は、認知症の治療にあたって、初診が一番大事だと考えています。同クリニックに患者さんが来院するとまず、時間をかけて患者さんとご家族から話を聞きます。患者さんの暮らしてきた環境、職種、さらに病気の経過や家族とのコミュニケーションの状態について話を聞き、それらの情報から認知症かどうかを判断します。認知症の可能性がある場合は、脳波などの検査をするという流れで診療が行われています。

認知症は大きく分けて4つのタイプがわかっていますが、それぞれ症状や臨床的な経過が違い、治療の方法も変わってきます。そこで、長谷川式やミニメンタルステート(MMSE:認知機能検査)、簡易型の記憶テスト、脳波検査などの検査を行い、どの疾患が認知症の原因となっているのかを判別します。

「認知症の診断でなかなか診断がつかないということはそれほど多くはありません。臨床所見などから、認知症の疾患もほぼ絞り込むことができます」(篠原先生)。

それでも臨床的に診断が難しい場合は、山形大学病院など他の施設と連携し、MRIやSPECTなどの検査を行い総合的に診断します。できるだけ早期に診断をつけ治療を開始することで、患者さんやご家族に負担をかけないようにしています。

診断が確定したら、患者さんに対するケアを行うと同時に、ご家族の方に患者さんの認知症のタイプと臨床症状、今後の経過や治療の反応など必要な情報を丁寧に説明し、ご家族の方にも治療に対して納得してもらえるように心がけています。

治療は基本的に薬物治療を行います。BPSD(周辺症状)が強く薬物を投与してもすぐには改善が認められない場合などは、単科の精神科病院と連携して治療にあたることもあります。

 

スタッフとともに患者さんに寄り添う姿勢で対応

多くの患者さんが訪れる同クリニックでは、診療にスタッフの協力は欠かせません。スタッフは少人数ですが、多くの患者さんを診察する篠原先生の負担を減らすべく、隅々まで気配りをし、チームワークよく仕事をしています。

看護師 長澤ゆかりさん 看護師 長澤ゆかりさん

事務 鈴木美和さん 事務 鈴木美和さん

長澤ゆかりさんは、精神科での経験豊富な看護師です。「患者さんをご家族の誰が連れてきたかを考えなくてはいけません。付き添いの方とクリニックにやってくる患者さんの場合、患者さんとの関係性について配慮する必要があります。最初は患者さんも一緒に話を聞きますが、患者さんの前では気を使っておられるケースもありますので、検査をしている間に患者さんの家での状態を改めて聞くことも必要です」と精神科を訪れる患者さんに対する接し方も心得ています。

認知症の治療では薬の管理も重要です。認知症の患者さんには、薬をたくさん飲んでしまったり、飲んだことを忘れてしまったりする方もいます。

「患者さんやご家族に薬の管理の状況を確認し、必要な場合は、隣接する薬局と連携をして、確実に薬を飲んでもらえる工夫をしています」(長澤さん)。

事務の鈴木美和さん、佐藤由香里さんも、常に患者さんに寄り添うという姿勢で接しています。

「高齢者の方は足元が不安定ですので、診察の時間が来て呼ばれたら、転ばないように気を付けながら診察室まで付き添ったりします。呼び出しの声が聞こえづらい方もいらっしゃるので、こちらから声掛けをするなどの配慮も心掛けています」(鈴木さん)。

事務 佐藤由香里さん 事務 佐藤由香里さん

佐藤さんも「混んでいる時は、どうしても待ち時間が長くなってしまいます。その場合は、看護師の長澤さんにお願いして、診察の前に相談室で話を聞いてもらうなど、患者さんの負担が軽くなるように配慮しています」と言います。

 

地域全体で認知症に対応できる体制をつくる

「認知症に関しては、地域全体で、みんなで支えていくという体制を整えないと、ケアは難しいのではないかと思います」(篠原先生)。

認知症の場合、ご家族の負担も大きくなります。山形県でも高齢者のみの家庭が増え、高齢者が認知症の患者さんをケアすることも増えてきました。こうした患者さんには、できるだけ地域包括支援センターや介護保険サービスといった社会資源を活用する方法を考え、提案します。ショートステイなどを行う入所施設をはじめ、在宅医療を行う先生やケアマネジャーなどとも連携して患者さんに合った介護計画を練ることにしています。

「地域包括支援センターや市役所といった社会資源を把握し、どういった場合にどこに連絡をして対応するのかということをいつも考えるようにしています」と鈴木さんは話します。

 

認知症の知識の普及と治療システムの構築を目指す

以前は、内科の開業医の中には、認知症なら仕方がないというとらえ方をされる方も多くいました。篠原先生をはじめとした認知症の専門医が講演などで啓発した結果、最近は、内科の開業医にも、治療できる可能性がある疾患だという認識が広まってきています。

ところが、患者さんのご家族には、認知症というとアルツハイマー型認知症がすべてというようなイメージが浸透しています。例えば、血管性認知症の場合は、治療によって進行が食い止められることや、場合によってはアルツハイマー型認知症よりも深刻な前頭側頭葉型認知症があることはあまり知られていません。

「いろいろなタイプの認知症があると説明をすると、皆さん一様に驚かれます」(篠原先生)。

篠原先生は、認知症の知識をもっと広める必要があると考え、市民セミナーで認知症についての講演も行っています。

篠原神経・心療内科クリニックのみなさん 篠原神経・心療内科クリニックのみなさん

一方、篠原先生は「私は認知症専門医であると同時に精神科専門医ですので、精神科医としての要請にも対応する必要があります。そこで、地域に認知症の系統的な治療システムができれば、より多くの患者さんを効率よく診療できるのではと考えています」と語ります。

そのため、同クリニックで認知症のすべてのステージに対応するのではなく、患者さんに対して診断をつけ、例えば軽症の患者さんなら中等症までの診療を担当し、それ以外の部分は地域の医療機関や介護施設でという役割分担を模索しています。

 

 

取材日:2012年1月18日
篠原神経・心療内科クリニックの外観

医療法人社団 篠原神経・心療内科クリニック

〒990-2447
山形県山形市元木3丁目2-5
TEL:023-634-1230

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