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患者さんだけでなく家族の暮らしも守りたい
<北海道小樽市 医療法人 小樽セントラルクリニック>

院長 新谷俊幸先生
院長 新谷俊幸先生

高齢化率が30%強と全国平均を大きく上回る小樽市。認知症の診断・治療を行う医院も数多くありますが、中心街で10年前に開業し、多くの患者さんが訪れる脳神経外科のクリニックがあります。

スタイリッシュな外観に癒やしの空間

ゆったりとした待合室
ゆったりとした待合室
季節の花々が咲く庭園
季節の花々が咲く庭園

風情のある港町、小樽市。その中心街にある小樽セントラルクリニックは、コンクリートとガラスのすっきりと美しいデザインに鮮やかなグリーンの壁がアクセント。2階までの吹き抜けで、天井が高くゆったりとした待合室には、椅子だけでなく小さなテーブルが配され、患者さんたちがお茶を飲みながら談笑する姿も見られます。窓越しに見渡せる中庭には、季節の花。5月の今はさまざまな品種のチューリップの花が咲いています。オルゴールのBGMが流れる癒やしの空間は、まるで隠れ家風のカフェのようです。

ここは最新の画像検査装置を備え、脳血管疾患の予防、早期発見から慢性期のリハビリテーションにまで対応する脳神経外科の専門クリニック。院長の新谷俊幸医師は脳神経外科ひと筋で経験を積み、公立病院の医長や副院長も務めたエキスパートで、2003年に同院を開業しました。地域に密着した良質な医療を提供すると同時に、脳神経外科をもっと身近なものにしたいと考えてのことでした。

ところが実際に開業してみると、認知症を心配して受診する患者さんが多いことに驚いたと言います。同院には「もの忘れ外来」の設定はなく、ホームページなどでも特に認知症について謳っているわけではないのですが、今では月に250~300人の認知症患者さんが、ここに通って治療を受けています。

 

脳ドックが特徴のクリニックに多数の認知症患者さん

脳神経外科だから特に脳血管性認知症の患者さんが多いわけではなく、アルツハイマー病が多数派です。「もの忘れ外来を受診することに抵抗を感じて渋る患者さんに、ご家族が『専門の病院で脳の写真を撮ってもらおう』と言い含めて当院に連れて来るケースが多いようです」と新谷院長は語ります。

「勤務医時代は、認知症については精神科を紹介して自分は専門分野に集中することができました。開業してこれほど認知症の患者さんが来られるとは、まったく想定してなかったのです。しかし、それぞれの事情やお考えがあって、『ここで診て欲しい』と来られているのですから、何とか自分で支えなくては!という思いで頑張っています」(新谷院長)。

脳神経外科の専門クリニックを開設して、実際には認知症の患者さん、さらには多くの高血圧の患者さんが訪れるという結果に、「正直、戸惑いもありました」と新谷院長は語ります。それでも「認知症と高血圧の専門医に匹敵する治療ができるように勉強をしています」という意気込みで取り組んでいます。

 

穏やかに根気強く。スタッフの思いは共通。

閉塞感のないオープン型MRI
閉塞感のないオープン型MRI
診療放射線技師 池野彰則さん
診療放射線技師 池野彰則さん
看護師 小玉勝恵さん
看護師 小玉勝恵さん
看護師 荒田剛志さん
看護師 荒田剛志さん

同院に初診で訪れる認知症患者さんのなかには、地域包括支援センターからの紹介はもちろん、消費者センターからの紹介もあります。高額商品を購入してしまったことに気づき驚いた家族が消費者センターに相談し、そこから『認知症の可能性もあるから病院へ』というケースがあるのです。

診断は、まずMRIと脳波を取り、待ち時間にSDS(Self-Rating Depression Scale)の心理テストを行った上で、診察室で長谷川式スケールを使って行っています。

MRIはオープン型なのでトンネル型に不安や恐れを感じる患者さんも安心して受けることができます。「認知症の患者さんには不安を強く感じる方もおられますからね。検査中に姿勢を保てない患者さんをスタッフがサポートできるのもオープン型の良いところです。ただ、検査を受ける理由を納得できずに苛立つ方もおられるので、根気強い説明が大切ですね」と、診療放射線技師の池野彰則さんは語ります。

外来看護師の小玉勝恵さんは「症状が進むと少しの待ち時間も我慢できなくて怒る患者さんもいれば、逆に厳しい性格の方が穏やかになることもありますね。患者さんの変化に振り回されることなく、安定して穏やかに対応できるよう心がけています」と語ります。

同院の病棟は脳神経外科と循環器科ですが、認知症の患者さんが肺炎などの内科的疾患を悪化させたときは、ここで受け入れます。いつも診てもらっている医療機関で入院治療を受けられることは、患者さんやご家族の安心感につながると言います。病棟看護師の荒田剛志さんも「患者さんに接する時間が長いので同じことを本当に何度も何度も聞かれることもありますが、何度でも同じことを説明しようと心がけています」と決意を語ります。

建物や空間に癒やしの演出が施されているだけでなく、スタッフも穏やかな対応を強く心がけているのです。

 

家族への思いの原点は子どものころの体験

認知症の診療で新谷院長が大切にしているのは、家族への説明や相談にかける時間を惜しまないということです。患者さんの付き添い時だけでなく、家族だけが相談に来るのにも応じています。

それほど家族の思いを大切にする背景には、新谷院長自身が認知症患者の家族であったという経験がありました。「実は祖父が認知症で、しかもBPSD(周辺症状)で暴力が出るタイプでした。私がまだ子どもの頃ですから、今ほど病気への理解も治療技術も進んでおらず、母がたいへん苦労していたのを目の当たりにし、心を痛めていました。開業して認知症に正面から取り組むと覚悟を決めた時、当たり前のように、患者さんご本人だけではなくご家族も守らなければ!と思いましたね」と新谷院長は語ります。

さらに新谷院長には忘れられない患者さんがいます。かつて勤めていた病院で治療を受けていた認知症患者さんが、妄想を強くした結果、刑事事件を起こしてしまったのです。「まだ症状が軽かったので病的な妄想とは捉えておらず、担当医師たちも、よくある愚痴だと思って聞いていたのです。あのケースから、認知症に取り組むならば本当に真剣に勉強しなくてはならないと痛感しました」(新谷院長)。

さまざまな体験を経て認知症治療に正面から取り組む院長と、その思いを理解して働くスタッフたちが地域の高齢者とその家族に提供しているのは、単なる医療サービスでなく、頼りがいであり、癒される時間と空間であり、安心なのかもしれません。

 

 

取材日:2012年5月23日
小樽セントラルクリニックの外観

医療法人 小樽セントラルクリニック

〒047-0033
小樽市富岡1丁目4番15号
TEL:0134-25-8000

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