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高齢者が急増するベッドタウンで認知症診療の中心を目指す
<埼玉県所沢市 医療法人社団 三友会 彩のクリニック>

院長 杉本秀芳先生 院長 杉本秀芳先生

「大学病院の外来」のような診療所を目指して開業し、常勤医師6名、CTとMRIを設置と、充実した体制で地域医療を支えている彩のクリニック。神経内科を専門とする杉本秀芳院長を中心に認知症診療に積極的に取り組み、患者さんとご家族を支え続けています。

地域密着型の総合医療診療所として認知症に対応

クリニックの脇にあるクリニックの脇にある“いろどりガーデン”

埼玉県の愛称である“彩の国”から名付けた彩のクリニックは、院長である杉本秀芳先生を含め3人の医師が1995年に立ち上げた地域密着型の総合医療診療所。一般的な街のクリニックを上回る陣容を備え、6名の常勤医師を中心とする専門医が内科、外科から循環器科、神経内科まで広く診療にあたっています。

「大学病院の外来のようなクリニックにすることが開業の目的でした。ですから専門分野の異なる医師が集まっており、MRI、CT、内視鏡も備えていて検査も“重装備”です。検査してその日のうちに治療に入れますし、必要があればすぐに専門病院を紹介するというフットワークの軽さも兼ね備えています」

クリニックの特徴をそう語る杉本先生の専門は神経内科。大学病院に在籍していたころから認知症に強く関心を抱いていたといいます。

「当時の患者さんは精神科に行かれる方が多かったので診る機会は少なかったのですが、いずれ開業したら本格的に診療に携わろうと考えていました。神経内科で認知症の診療を受けられることが周知されてきたこともあり、この10年のあいだに患者さんはかなり増えてきましたね」と、杉本先生はクリニックでの認知症診療に手応えを感じています。

 

専門性の高い検査・診察と、丁寧なコミュニケーション

看護師長 村嶋久美子さん看護師長 村嶋久美子さん
看護師 関根弥生さん看護師 関根弥生さん
看護師 久林紀子さん看護師 久林紀子さん
看護師 松澤愛弓さん看護師 松澤愛弓さん

初診の患者さんの診察は、長谷川式、MMSE(認知機能検査)、かなひろいテストを行い、採血や画像診断へと進みます。ここでの同クリニックの強みは、やはりCT、MRIを備えていること。しかも大学病院とは異なり予約で待たされるようなことはありません。

長谷川式などは看護師が担当し、結果や気付いた点を診察前に先生に伝えます。看護師長の村嶋久美子さんは「患者さんに検査の大切さを理解してもらうことが重要」と対応のポイントを指摘します。

「MMSEには簡単な質問もあり、『なぜこのような検査をしないといけないんだ!』『人を馬鹿にしているのか!』と声を荒げる方もおられますので、記憶力と思考力の検査であることを説明し納得してもらいます。そのとき、患者さんと目線を同じ高さにして丁寧にお話することが大事です」(村嶋さん)。

また、看護師の関根弥生さんは「決して命令口調にならないよう、患者さんの思いを汲み取りながら接することを心掛けています」、同じく看護師の久林紀子さんは「できるだけ患者さんがわかりやすい言葉で、かつ丁寧な敬語で話すことを意識しています」と、いずれも掛ける言葉に気を配っています。そして看護師の松澤愛弓さんは「言葉の次に大切なのは自分の表情。患者さんは相手の表情の変化に敏感に反応されます。話す内容にもよりますが、笑顔で明るくが基本です」と対応時の配慮を欠かしません。

患者さんを自分の子どもや親だと思って

こうした患者さん本位の丁寧な対応は、専門性の高い診療と並ぶ同クリニックの特徴です。その基本には、杉本先生がかねてから掲げている「患者さんを自分の家族だと思って接する」という姿勢があり、クリニックの全スタッフにしっかりと共有、実践されています。

「この患者さんが自分の子どもだったら、親だったらと思うと、わがままを言われても少し余裕をもって優しく接することができるはず。だから“患者さんを家族だと思う”ことが診療の基本だと思います」と杉本先生の考えは明解です。

受付事務 会田裕子さん受付事務 会田裕子さん
看護部長 庄司祐さん受付事務 加藤美郷さん

受付事務の会田裕子さんは「認知症の患者さんは見た目では判断がつきませんので、接してみて疑いがあれば、なるべくわかりやすい言葉を使うようにしています」と心掛け、同じく受付事務の加藤美郷さんは「患者さんの中には1 人で来院される方もいますので、一緒に待合室で過ごすことも珍しくありませんね」と、まさにご家族の立場での対応を実践しています。

こうした基本姿勢が共有されていることもあって、クリニック内の連携もスムーズです。会田さんは、認知症以外の患者さんに、化粧をしなくなった、入れ歯をしなくなったといった変化が見られたとき、もしやと考え先生に伝えます。

杉本先生は「私は化粧なんてまったく気付きませんからね」と苦笑しながら、「彼女たちの細やかな観察眼には助けられています。それならばと検査をしてみると実際に認知症だったこともありますから」とスタッフからの情報に全幅の信頼を寄せています。

 

ご家族を支えることもクリニックの役割

患者さんに親身に接するとともに、そのご家族を支えるという姿勢もスタッフに深く共有されています。

「何かをご説明するにしても、患者さん本人は理解力が落ちているので、やはりご家族が同行、同席されないと診療はスムーズに進みません」という受付事務の会田さんの言葉を受けて、同じく受付事務の加藤さんは「認知症の症状が進んだり、発熱など別の症状が出たりすると、ご家族の負担はより大きくなりますので、そのサポートは非常に大切です」と実感を込めて語ります。

また、看護師の松澤さんは「クリニックに来られている少しのあいだだけでもご苦労話を聞くことで、ご家族のストレスを軽くできるはず」と、折りに触れてご家族の話に耳を傾けています。

一方で、ご家族の献身的な介護に心を動かされることも少なくありません。看護師の久林さんは、「重度で感情の起伏が激しい奥さんを、ご主人が絶えずなだめながら看ておられたのが印象的」、関根さんは「食事がとれなくなったご主人を週に2、3回、奥さんが点滴に連れてこられ、その点滴のあいだだけでも外出なさってはとお声掛けしました」と印象に残る患者さんとご家族を振り返ります。

ただ、独居や老々介護の患者さんの中には、厳しい環境に置かれている人がいることも事実。

「やむなく往診に出るようになって、非常にすさんだ生活をしている独居高齢者を目の当たりにしました。これを地域の問題として深刻にとらえなければなりません」と杉本先生は厳しい表情で指摘します。

 

地域の認知症診療の中核的存在として

「所沢はベッドタウンで、かつて移り住んできた若い世代、若い夫婦の多くが団塊の世代です。今後この世代が高齢に向かうなかで、認知症を診る専門病院は足りなくなります。現に病床がある所沢の2つの病院はほぼ満床で新たな入院がままならない状況です」(杉本先生)。

また看護師長の村嶋さんは「高齢のご夫婦2人だけですと、言葉は悪いですが共倒れになってしまう恐れがあります。デイサービスなどを含めた地域としてのサポートが必要です」と訴えます。

こうした状況に対し、杉本先生は「今後必要なのは、診療所を中心とする在宅診療体制の充実」だと持論を述べます。

「往診を通じて、在宅で看取りたいというご家族の思いを痛切に知ることができました。一方で、入院できる専門病院が足りないという現実がある。とすれば、今後は診療所が積極的に認知症を診なければ、急増する患者数に対応できません。この地域では、私どものクリニックが中心になって、行政や福祉介護関係の方とも密に連携しながら、認知症の患者さんとそのご家族を支えていきたいと思っています」

杉本先生は強い決意を込めた言葉で話を締めくくりました。

 

 

取材日:2013年3月16日
彩のクリニックの外観

医療法人社団 三友会
彩のクリニック


〒359-1141
埼玉県所沢市小手指町4-1-1
TEL:04-2949-1118

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