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専門性の高い診療とかかりつけ医としての心配りで患者さんに向き合う
<静岡県島田市 生駒脳神経クリニック>

院長 小塙聡司先生 院長 小塙聡司先生

島田市で60年以上、地域医療を支えてきた生駒外科を前身とする生駒脳神経クリニックは、市内では数少ない脳神経外科の専門クリニック。高度で専門的な医療の提供と、患者さんの立場に立った細やかな対応で、地域の認知症診療を支えています。

認知症を診る病院が少なかった島田市に開業

「島田市内で脳神経外科の看板を掲げている病院は、市民病院と当クリニックしかありません。市民病院の先生方は手術もあって非常にお忙しいので、認知症の患者さんはできるだけこちらで診療したいと思っています」

“街の専門医”としての姿勢をそう語る小塙聡司先生が生駒脳神経クリニックを開業したのは2011年1月。当時からもの忘れ外来を開設し、専門的に認知症診療を行っています。

産業医科大学脳神経外科で脳卒中を中心に診療を行っていた小塙先生が本格的に認知症に向き合ったのは、2004年から約5年間勤務した脳神経センター大田記念病院(広島県福山市)でのこと。

「救急部長でしたので主な仕事は救急外来だったのですが、同院の理事長の薦めを受けて水頭症の診療に取り組みました。水頭症は認知症を伴うことが多いので、認知症の勉強も始め、併せて認知症外来を担当するようになりました」(小塙先生)。

同院勤務ののち島田市に移り、市民病院の脳外科医長に就いた小塙先生は、この地域の認知症の診療体制が決して十分ではないことを痛感します。

「そもそも認知症を診療できるところが少ないんです。だから開業するとき、私が認知症の外来診療をしっかりやろうと決めました。開業当初は市民病院時代に診ていた脳卒中の患者さんのフォローなどが多かったのですが、今は逆転して認知症の患者さんの方が多くなっています」(小塙先生)。

 

診断のポイントは脳外科的な疾患を否定すること

新規の患者さんの大半はクチコミや地域包括支援センターからの紹介で来院。「夜間の徘徊や失禁などの症状があり、ご家族が大変困って連れて来られるケースが目立ちますね」(小塙先生)と、比較的症状の進んだ患者さんが多いのが現状のようです。

診察はまず看護師らスタッフが問診と長谷川式簡易知能評価スケールの検査を行い、血液検査で甲状腺ホルモンやビタミンなど認知症を引き起こす内科的疾患をチェックします。さらにCTによる画像診断と必要に応じてMRIを加えます。クリニック内に最新鋭の1.5テスラMRIを備えており、すぐに対応できることが同クリニックの大きな強みです。

診断をつけるポイントは、まずTreatable Dementia―治療可能な認知症を否定することです。“もの忘れがあるので自分は認知症ではないか”と来院された場合でも、例えば硬膜下血腫や脳梗塞で認知症と同じような症状が出る場合がありますので、これを否定した上で認知症の診療に入ります。

「大都市の脳神経外科の場合、こうした診断をつけたあと“認知症の診療は別の病院で”というケースが多いと思いますが、当クリニックでは診断から診療まで全て対応します」(小塙先生)

 

介護の手間を減らすことを優先

認知症様症状をきたす内科疾患や脳外科的な疾患を否定した後、アルツハイマー型かレビー小体型または前頭側頭型かを鑑別します。MRIで海馬の萎縮を確認するとともに、VSRAD(早期アルツハイマー型認知症診断支援システム)なども用いて診断の参考としますが、決して画像検査だけに頼ることはありません。「画像診断の結果と臨床症状とが異なる場合がありますが、そのときは臨床症状を優先し、まずは症状に応じた治療を始めることが大切です」(小塙先生)。

また、小塙先生がBPSD(周辺症状)の薬物治療において基本とされているのが、福山市の大田記念病院に勤務していたころに出会った、名古屋フォレストクリニックの河野和彦院長が提唱する「コウノメソッド」です。

薬物治療もメソッドに則し、介護をするご家族の手間を減らすために早期から開始します。

「ご家族が困っているのは、もの忘れという中核症状よりも徘徊などのBPSD。まずは抗精神病薬などでBPSDを落ち着かせてから抗認知症薬を処方します」(小塙先生)。

 

患者さんの緊張をほぐすために積極的な会話を

専門性の高い検査、診療とともに、街のかかりつけ医としての親しみやすさも同クリニックの特長です。小塙先生を初めスタッフは皆、患者さんとご家族の立場に立った細やかな気配りを欠かしません。

「患者さんはご自身が納得して来院する方ばかりではありませんから、コミュニケーションには配慮が必要です。ご家族に連れて来られ、検査を警戒するような素振りの方もおられますので、大切なのはまず緊張をほぐすこと。例えば血液検査をしながら“手が大きいですね”と話を投げかけると“若いころに野球をやっていたんですよ”と話が広がって、コミュニケーションがスムーズにいきます」(宮﨑さん)。

看護師長 宮﨑茂美さん看護師長 宮﨑茂美さん

そう語る看護師長の宮﨑茂美さんは、かつて地域の保健センターや訪問看護の仕事を経験。ケアマネジャーの有資格者で、介護者としての視点を患者さんとの対応に生かしています。

「“医師や看護師は怖い”“病院は自分たちの思いを汲んでくれない”と感じている患者さんやご家族がまだまだ多いのが現実。こちらから話しかければ患者さんたちも話しやすくなるはずです」と積極的な対話を欠かさない宮﨑さんに対し、「患者さんが多く、限られた時間内で診療を行うには、彼女はうってつけの人材」と小塙先生は全幅の信頼を寄せています。

 

地域における認知症の啓発にも取り組む

薬剤の処方などに対しご家族やケアマネジャーの意見を柔軟に受け入れることも、小塙先生が常に留意していることの1つ。「“医師の言うことは絶対”と受け止める方が多いと思いますが、認知症に関してそれはあたりません」と明言します。

「認知症の診療において重要なのは、患者さんがどんな環境でどんな生活をしているのかということです。それをいちばんよく知っているのはご家族や介護スタッフですから、その意見を尊重するのは当然です」といいます。その一方で「介護者の知識レベルは上がってきているが、まだまだ足りないところもある」と課題も指摘します。

そうした現状を顧みて、小塙先生はケアマネジャーやヘルパーらを対象にした認知症の勉強会や、一般の方に向けた啓発セミナーなどの開催を計画しています。

「行政にも関わってもらいたいと思いますが、何かカタチがないと行政は動きにくいかもしれませんので、まず私が先陣を切って突っ走ろうと思います」(小塙先生)。

 

 

取材日:2013年4月13日
生駒脳神経クリニックの外観

生駒脳神経クリニック


〒427-0056 
静岡県島田市本通り15番の2
TEL:0547-37-3155

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