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患者さんが自分らしく暮らせる地域医療を実践
<青森県青森市 とよあきクリニック>

院長 佐々木豊明先生 院長 佐々木豊明先生

青森市で1999年から地域医療に取り組む「とよあきクリニック」。7年前に認知症対応のグループホーム「ブロンディ」を、昨年末にデイサービス「ブロンディ」を開設して、勉強熱心なスタッフと共に認知症医療・介護に積極的に取り組んでいます。

患者さんの身近な存在として認知症医療に取り組む

とよあきクリニック院長の佐々木豊明先生の専門は消化器外科。大学病院や公立病院での勤務を経て、1999年に「とよあきクリニック」を開業しました。

クリニックから徒歩数分の場所に、認知症患者さんを対象としたグループホーム「ブロンディ」(2006年開業)とデイサービス「ブロンディ」(2012年開業)を運営していますが、とよあきクリニックでは認知症治療を前面に打ち出すことはしていません。それでも100名ほどの認知症患者さんが通院しており、月に2~3人が新たに認知症と診断されています。

その多くは、以前から持病で通っていた患者さんに発症が確認され、治療を開始したというケースです。「私は普段から、スタッフに叱られるくらい患者さんと雑談をするんです」と、佐々木先生は語ります。認知障害はもちろん、普段から密なコミュニケーションを取っているからこそわかる微かな違和感を見過ごさないように注意しています。

持病で薬を服用している患者さんの検査データが思わしくない場合も、身体疾患の進行と同時に、服薬管理ができなくなっている可能性を考えると言います。認知症は必ず最初に『もの忘れ』がみられるわけではなく、『いつもの行動ができない』という症状が先に出る人も多いからです。

 

本人が受診を嫌がっている場合のチェックはさりげなく

認知症を疑われて来院する患者さんの中には、ご家族や周囲が症状に気づいているけれど、ご本人は「どこも悪くないので、病院には行く必要がない」と受診を拒否する人も少なくありません。また、「心療内科や精神科には行きたくない、という方がまだまだ多いので、当院のように『もの忘れ』も掲げていないクリニックだと、『健康診断だから』と患者さんを説得しやすいようですね」(佐々木先生)。

このような場合は、ご本人には気づかれないように待ち時間が少なくなるよう配慮するとともに、問診や雑談のなかに長谷川式簡易評価スケールの項目を織り交ぜて質問し、血液検査でご本人が席を外すときにご家族から話を聞くなど、患者さんに負担をかけないような診療を心がけています。

 

早期治療に欠かせないのが家族の理解と協力

同クリニックで認知症の診断と治療に力を入れ始めたのは2006年にグループホームを開設してからです。「高齢の患者さんには予想以上に認知症が多くみられることに驚きました。治療開始が早いほど進行を抑制できますから、早期発見のために65歳以上の患者さんは常に認知症の可能性を考えながら接するようにしています」(佐々木先生)。

通院中の患者さんに認知症が疑われた場合、ご家族に連絡して説明することになりますが、状況を理解してもらえないことも珍しくありません。「アルツハイマー型認知症の場合、家の外で会ったときや、子どもが帰省した1~2日くらいなら取り繕うことが可能ですし、親や配偶者が認知症であると認めたくないという方も多いですね。しかし、のんびり待っていたら早期治療の機会を逸するので、この段階で強く言うこともありますね」と佐々木先生は語ります。

デイサービスの活動で制作した手作りのお花 デイサービスの活動で制作した
手作りのお花

系列のグループホームとデイサービスで治療と介護に一貫して取り組めるのも同クリニックの強みです。どちらも一般的な施設に比べると小規模なので、他の大きな施設に馴染めなかった患者さんが落ち着いて過ごせるというケースも多くあります。

また、経済的な事情などで介護サービスを充分に活用できない場合もあるので、家族の介護力を高めるためのアドバイスにも力を入れています。

 

グループホームでは患者さんの一瞬の喜びを大切に、多彩な活動を展開

グループホーム「ブロンディ」 施設長(看護師・介護福祉士・ケアマネジャー) 佐々木玉紀さん グループホーム「ブロンディ」 施設長
(看護師・介護福祉士・ケアマネジャー)
佐々木玉紀さん

認知症患者さんを対象としたグループホーム「ブロンディ」は9人の2ユニット。

「グループホームでは、料理や掃除など、できるところは入所者さんとともに行い、今の入所者さんの気持ちの把握に努めています」と看護師で施設長を務める佐々木玉紀さんは語ります。今の気持ちを共有することで心に安心・信頼が生まれ、状態が良くなる方も少なくありません。

月に1回、外食日を設けて回転寿司や焼肉を食べに行き、さらに年に1回の温泉旅行や、ねぶた祭の観覧に出かけています。施設内で行う夏祭りには近隣住民や他のグループホームの利用者さん・スタッフなど200人以上が集まります。

「外食も旅行も全員の症状や性格から考えられる行動をシミュレーションし、スタッフで予行演習を重ねています。移動のときは入所者さんを不安にさせないように両隣をいつも同じ人にするなど、細心の注意を払っています。準備は大変ですが、外出先でのみなさんの生き生きした表情に報われます」と佐々木玉紀さんは言います。

グループホーム「ブロンディ」 管理者 古木敦子さん グループホーム「ブロンディ」
管理者 古木敦子さん

 認知症患者さんは翌日になれば外出したことも忘れてしまうのですが、普段は少食の人が外食時は残さず食べたり、ねぶた祭で時間も疲れも忘れて楽しんでいる姿を見ることができます。介護支援専門員でグループホーム管理者の古木敦子さんは「認知症患者さんは、今、その瞬間を生きていますから、楽しい瞬間づくりに力を入れています。思い出に残らなくても、『楽しかった』という気持ちは少しずつ積み重なっていくと思っています」と語ります。

 

勉強熱心で元気で明るいスタッフが患者さんの心を支える

グループホーム「ブロンディ」 管理者 鈴木歩さん グループホーム「ブロンディ」
管理者 鈴木歩さん

ご家族と入所者さんの関係は必ずしも良いとは言えませんし、不安を募らせているご家族もいます。ご家族と入所者さんの橋渡しができるように、ご家族には少なくとも月に一度はグループホームを訪れてもらうようにお願いしています。面会時は管理者が入所者さんの様子を伝えたり、ご家族への思いをご本人の言葉で伝えたりして、ご家族や入所者さんの思いに添うようにしています」と語るのは、介護支援専門員で管理者の鈴木歩さんです。

認知症の状況は刻々と変化し、日によって良いとき、良くないときがあります。面会時の様子しか見ていないご家族に、普段の様子や、日常できていることを伝えることも重要な仕事だと捉えています。

クリニック、グループホーム、デイサービスのスタッフはみなさん、とても意欲的に明るく仕事に取り組んでいます。全スタッフを指導する立場にある佐々木玉紀さんは、患者さんを元気にするためには、スタッフが心身共に安定した状態でなくてはダメだと言います。「認知症の方と接していると介護者の気持ちが引きずられてしまうことがあります。介護者の態度に変化が起こる可能性もありますから、普段からスタッフの心身の状態に注意が必要ですね。スタッフが悩んでいるときなどは料理や清掃などバックアップの仕事にまわってもらって、他のスタッフが患者さんに向き合う時間を長くするなどの工夫もしています。スタッフ全員が喜びと楽しさを見つけられるように、心の底から楽しく、明るく患者さんと接していけるようにしていきたいです」(佐々木玉紀さん)。

「スタッフを見ていると、この人たちはお年寄りが好きなんだな、と感じます。継続的な勉強も必要ですし、好きでないと務まらない仕事ですね。専門性を高めてほしいので、学会やセミナーへの参加、資格への挑戦も支援しています。私も含めて全員のスキルをさらに高めていきたいですね。BPSC(介護者の態度) とBPSD(患者さんの行動・心理症状)の関係をよく考え、介護次第で患者さんは変わるということをもっと実感してもらいたいです」(佐々木先生)。

とよあきクリニックの皆さん とよあきクリニックの皆さん

とよあきクリニックでは、認知症は自分にも起こる可能性がある病気と認識し、地域の中で認知症の患者さんが暮らしやすい環境を作るために、スタッフ一丸となって取り組んでいます。

 

 

 

取材日:2013年4月17日
とよあきクリニックの外観

とよあきクリニック

〒030-0843
青森県青森市浜田2-15-5
TEL:017-762-3100

 

グループホーム ブロンディの外観

グループホーム ブロンディ


〒030-0847
青森県青森市東大野1-21-2
TEL:017-762-3901

 

デイサービス ブロンディの外観

デイサービス ブロンディ


〒030-0843
青森県青森市浜田1-6-1
TEL:090-4318-6228

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