『笑顔とこころでつながる認知症医療』サイトドメイン変更のお知らせ 「お気に入り」や「ブックマーク」の変更をお願いします

詳細はこちら

ホーム > 地域から探す【関東信越】 > 千葉県 > 千葉県千葉市 あかいし脳神経外科クリニック
医療機関を探す

脳卒中も認知症も早期発見で命を守る
<千葉県千葉市 あかいし脳神経外科クリニック>

院長 赤石江太郎先生 院長 赤石江太郎先生

脳神経外科と救急科の経験を生かし脳卒中などの予防、早期治療、術後のケアに力を注ぐ「あかいし脳神経外科クリニック」。一刻を争う疾患でも認知症でも患者さんの命と暮らしを守るためには、かかりつけ医の働きが重要だと訴え、率先して取り組んでいます。

 

専門病院と家庭をつないで命を守る

患者さんの症状に配慮した間接照明と飾り棚 患者さんの症状に配慮した間接照明と
飾り棚

千葉市の北西部、住宅街の一角にある「あかいし脳神経外科クリニック」。かかりつけ医として一般疾病の治療を行いながら、脳神経外科の専門性を生かしMRIなどの高度専門機器を駆使して脳卒中の予防・初期診断、術後のアフターケアのほか、めまい・しびれ外来、頭痛外来などの専門外来や、脳ドックなどを手がけています。

院長の赤石江太郎先生は、信州大学、カナダのトロント大学、長野県立須坂病院、千葉脳神経外科病院などで、脳神経外科と救急医療に携わった後、2009年、46歳のときにこのクリニックを開業しました。同クリニックは、専門病院と家庭の中間点に立ち、地域全体の健康を守ることを理念としています。

「救急救命のシステムや技術が大きく向上していますが、その割に救命率は伸びていないことをご存じですか」と赤石先生は言います。

例えば脳梗塞は発症から4.5時間以内に適切な措置(t-PA投与)がとれるかどうかで予後に大きな差が出ます。命は救うことができても重篤な後遺症が残ることが少なくありません。

しびれや頭痛、めまいなど初期症状の段階で脳卒中と診断されれば救命率は大きく向上するのですが、初期であるほど鑑別は難しく、めまいを感じてクリニックを受診した患者さんが、「風邪ですね。様子を見ましょう」と言われて帰宅し、夜中に急変することも珍しくはありません。

 

一刻を争う患者さんをスタッフが待合室で発見

落ち着いた雰囲気の待合室 落ち着いた雰囲気の待合室

「まず一般の方が、ご自身やご家族のごく軽い症状を異変と察知して医療機関を受診できるよう啓発し、さらに受診された先のかかりつけ医にわずかな異変を見逃さない目を持って頂くことが必要なのです。そして、私自身が、かかりつけ医として家庭と専門医療をつなぐ役割を率先して担おうと考えて開業したのがこのクリニックです」(赤石先生)。

同クリニックでは、診察の順序が入れ替わることが時々起こります。「脳梗塞などの疑いのある患者さんは、一刻を争います。初期症状を察知して受診された方だけでなく、当クリニックの待合室でスタッフが気付くこともあります」と赤石先生は語ります。

中2階のMRI棟へとつながる階段と車イス用リフト 中2階のMRI棟へとつながる階段と
車イス用リフト

MRI室やトイレがある中2階へ続く階段や診察室までの少し長めのアプローチが、患者さんの身体機能の変化に気付くための仕掛けとして役立っています。階段の手すりはどちらの手で持っているか、まっすぐ歩けているか、手足の軽い麻痺はみられないかなど、スタッフ全員が半年に1度の研修で脳卒中の症候学や救急救命措置について訓練を受けていて、患者さんの言動を注意深く観察し、かすかでも徴候を発見したら赤石先生に知らせる仕組みになっているのです。

 

救急救命のネットワーク強化に邁進

同クリニックは赤いカエデの葉と緑の輪のマークをシンボルとしています。「私がトロント大学に留学していたことから発想して、プロがデザインしてくれたものです。医療機関では普通、血を連想させる赤色を使わないものですが、デザイン案を見たときに、これは命の色だと思いました。当クリニックの名が刻まれた緑の輪が命を守っている。私が実現したい医療の象徴だと感じ採用しました」と語る赤石先生は、JPTEC、MCLS、ISLS、PSLS、PCEC、ICLSという救急や災害医療のインストラクター、ディレクターの資格を数多く持っていて、千葉県下で他の救急医療機関や消防機関などと密な連携を取りながら、若いドクターや救急救命士さん、看護師さんを対象とした講習活動にも精力的に取り組んでいます。最近は医師会のベテランの開業医の先生方にもわかりやすく救急救命措置を覚えて頂けるような講習を展開しています。

「私のコースを修了した人に『一緒に頑張りましょう』という意味を込めて、当クリニックのマークをあしらった受講証を進呈しています。累計で300人くらいになりました。千葉県の救急医療の底上げにつながり、かつ横のネットワークが築かれていく実感が嬉しいですね」(赤石先生)。

 

世界一を目指して千葉から変えていく

救急医療体制の充実を目指す発端となったのは長野オリンピックでの苦い思いです。IOC役員が二次救命処置(ACLS:Advanced Cardiovascular Life Support)について当時の準備役員に尋ねたとき、上手く答えられなかったために日本の救急医療体制が世界水準より低いと誤解され、通常の何倍もの医療チームを要求されることになりました。

「当時、信州大学にいたので、この対応を端近で見る機会に恵まれました。日本の救急医療体制が世界に劣ると見られたことが悔しく、いつか世界一になって見返してやりたいという思いが芽生えたのです」と赤石先生は振り返ります。

救急医療の底上げをして千葉の救急医療のレベルが上がれば、「なぜ千葉が?」と他の地域から注目が集まります。他地域が千葉を研究してさらにレベルを上げようとすれば、動きはさらに広がって、日本全体の救急のボトムアップができるのではないかと考えています。

「千葉市医師会は1000人を超える組織で、うまく連携すればとても大きな力になります。この医師会も協力してくれるので、千葉の医療をどんどん変えていきたいものだと」(赤石先生)。

 

認知症患者さんの味方になることが大切

同クリニックでは脳梗塞患者さんの退院後のフォローもしているので血管性認知症の患者さんが多いのですが、最近ではアルツハイマー型認知症なども増えてきました。

認知症の診療では看護師が予め話を聞きますが、そのとき、患者さんの前で膝をついて見上げる形で会話を進めます。

「もの忘れや日常生活での失敗など、誰しもあまり話したくないものです。聞き手が上から見下ろす形だと余計に口が重くなります。患者さんに目線を合わせて『あなたの味方です』というメッセージを伝えることが大事です」と赤石先生はクリニックの流儀を説明します。

看護師 中村多恵子さん 看護師 中村多恵子さん
看護師長 赤石美由紀さん 看護師長 赤石美由紀さん

看護師の中村多恵子さんは「年配の方は聴力の低下から、高い声が聞こえづらいこともあるため、比較的低い声でゆっくりはっきり話すようにしています」と語ります。

「来院を決心されるまでに、患者さんはたくさんの不安を募らせていたはずです。来ていただいたからには、患者さんの人格を尊重し、その人らしい暮らしを守り、もっともよい形で治療やケアを受けられるようにしたいですね。また、治療が始まってからは、ご家族へのサポートがおろそかにならないように心がけています」と語るのは、看護師長の赤石美由紀さんです。

患者さん本人に、赤石先生はあまり認知症という言葉を使いません。「年を取ると手も足も細くなってきます。脳も同じ。『若い頃に比べて痩せてしまっているから、これ以上、痩せてしまうのを防ぐ薬を使いましょう』という言い方だと『認知症の薬』を嫌がる患者さんも飲んでくれたりします」と赤石先生は語ります。

 

認知症医療では特に、かかりつけ医との連携を重視

MRI棟 MRI棟

近隣でMRIを持つクリニックが少ないこともあって、医院・診療所から診断や検査を依頼されたり、時には市内だけでなく遠く県外から自分で調べて訪れる患者さんもいます。

「かかりつけ医で診られる状況であれば身近なクリニックで治療を続けるほうがよいので、紹介状の有無にかかわりなく詳しい情報提供書を作って連絡するようにしています。このようにして連携すると、次回からより早い段階で患者さんの紹介があるようになります。それぞれ専門性を生かして連携し、患者さんの命と生活を守ることが何より大事です」(赤石先生)。さらに、このような連携にも、現在進行中の千葉市医師会を中心とした救急医療のネットワークが大きな力をもたらすだろうと赤石先生は考えています。

脳卒中で初期症状を見逃すと重大な結果を招くのと同じことが、認知症でも起こると赤石先生は言います。

「一般に長谷川式簡易評価スケールから判断しても、3年前から20点前後だった人と、3ヵ月前は満点近かったのに、今日は20点だった人とではまったく状況が違うはずです。後者の患者さんは対処を急がないとすぐに寝たきりになってしまう。この変化に気がつくのは、患者さんとのお付き合いが長い、かかりつけ医のほかにはいません。これから認知症患者さんは加速度的に増えてきます。医療費の問題、そして地域社会の問題を大きくしないために、かかりつけ医の力がとても重要になり、専門病院と家庭をつなぐ連携の要になると考えています」(赤石先生)。

 

取材日:2013年6月25日

あかいし脳神経外科クリニックの外観

あかいし脳神経外科クリニック

〒262-0045
千葉市花見川区作新台1-5-8
TEL:043-441-4141

施設のホームページへ

この記事のURLをメールで送信
医療機関を探す
新着施設から探す
地域から探す
  • 北海道 近畿
  • 東北 中国
  • 関東・信越 四国
  • 東海・北陸 九州・沖縄
カテゴリーから探す
  • 社会が考える認知症予防・治療・戦略
  • 日常診療における創意工夫
  • チーム連携のさらなる充実
  • ふれあいつながる作品展
  • バアちゃんの世界
  • バアちゃんの世界からわかる認知症の症状と対応のヒント
  • 「笑顔とこころ」をつなぐ声
  • お薬(剤形)の選択肢が増えました
  • 患者さんとご家族のための認知症の知識
  • 認知症相談窓口
  • 認知症サポーターキャラバン
  • サイト運営企業の取り組み
  • 医療関係者の皆さまへ
トップページへ