『笑顔とこころでつながる認知症医療』サイトドメイン変更のお知らせ 「お気に入り」や「ブックマーク」の変更をお願いします

詳細はこちら

ホーム > 地域から探す【東海北陸】 > 愛知県 > 愛知県一宮市 森中央クリニック
医療機関を探す

望まれることを今すぐ全力でやる、それが医療・介護に携わる者の使命
<愛知県一宮市 森中央クリニック>

森中央クリニック 院長 森健次先生 森中央クリニック 院長 森健次先生

森中央クリニックは、地域で患者さんに望まれる診療を総合的に提供することをモットーに、日夜診療を行っています。同クリニックの森健次先生は「認知症はかかりつけ医で診る必要がある」と早くから認識し、多くの認知症患者さんのかかりつけ医やセカンドオピニオンとしての役割を担ってきました。さらに住宅型有料老人ホーム ヴィヴァハウスでは、認知症患者さんの生活面も全力でサポート。両方の施設でリーダーシップを発揮する森先生のもと、「今望まれることを全力でやる」を合い言葉に、全スタッフが一丸となって患者さんとご家族の立場に立ったサポートを続けています。

介護保険制度をきっかけに認知症に向き合う

「白衣を着ていると子どもさんが怖がるし、高齢者の中には血圧が上がる人もいますから、私は診察中でも軽装なんですよ」

快活な口調でそう語る森健次先生が森中央クリニックを開業したのは1994年のこと。森先生はもともと外科を専門としていましたが、開業後は胃腸科、外科、整形外科、リハビリテーション科、内科、循環器科と診療科目を広く掲げ、患者さんのニーズに応えて土日も開院し、地域密着型の診療に努めています。

同クリニックは「ものわすれ外来」などを標榜していないにもかかわらず、患者さんの約1割が認知症。森先生が本格的に認知症に向き合うようになったのは、2000年にスタートした介護保険制度がきっかけでした。

「それまでにも往診で、寝たきりの高齢者が置かれている厳しい環境を見て問題意識を持っていたのですが、介護保険認定について勉強する中で、改めて認知症患者さんの多さを思い知らされました。2002年に、コウノメソッドで知られる名古屋フォレストクリニックの河野和彦先生に院内スタッフに向けて講演をしていただいて思慮を深め、現在では患者さんに必要な認知症診療を提供することに力を注いでいます」(森先生)。

地域のかかりつけ医・セカンドオピニオンとしての役割

認知症の患者さんは他の患者さんからの紹介で来られる方が大半で、セカンドオピニオンを求められることも少なくありません。

「以前には例えば興奮する作用のある薬と抑制する作用のある薬が両方とも処方されているなど、処方が複雑化し認知症が悪化している方もいましたね。さすがに最近は減ってきましたが」(森先生)。

また、消化器や循環器の治療で同クリニックに通院している患者さんに認知症が見つかるケースもあるといいます。

そのきっかけはスタッフの気づき。小銭を持っているのに診療費をお札でばかり払う、同じ質問を何度も繰り返すといった、気がかりな行動や言動があれば森先生に報告されます。

初診の患者さんの診察は「今日は何月何日ですか?」「朝ご飯は何を食べましたか?」といった簡単な会話からスタートし、疑わしい場合に長谷川式簡易評価スケールなどの認知機能検査を行います。

「日常会話のような質問から入るのが基本です。『さあこれから検査ですよ』というと、みなさん構えてしまいますので」(森先生)。

 

診療時はご家族からとことん話を聞く

慢性硬膜下血腫などの鑑別すべき疾患は、CT、MRIによる画像診断の検査で除外します。こうした一連の検査の中で森先生が重視しているのは、ご家族からの聞き取り。その理由は大きく2つあり、1つは夜間の徘徊の有無などはご家族にしかわからないから。もう1つはご家族の介護負担を軽減することが治療の大きな目的だからです。

「患者さんご本人と話が食い違うこともありますから、患者さんには『体重を量ってきてください』などといって退室してもらい、ご家族からじっくりとお話を聞いて中核症状、周辺症状を洗い出します。特にセカンドオピニオンの場合は、周辺症状を詳しく聞かないと処方されているお薬が適切かどうかを判断できません。不必要な薬は減らして、ご家族の負担も減らすのが治療の基本。認知症の場合、一番困っているのはご家族ですから」(森先生)。

 

安全性を重視しながら管理を感じさせない、細かな配慮がされたヴィヴァハウス

認知症の治療に関して森先生は「お薬の選択と量の調整はもちろん大事ですが、症状は生活環境にも大きく左右されます」と語ります。

「1週間のサイクルをきちんとつくり、四季折々の風物に触れることが大切です。そのためには住み慣れたご自宅で生活するほうが好ましいのですが、現実には家庭で厳しい環境に置かれている高齢者が少なくありません」(森先生)。

住宅型有料老人ホームヴィヴァハウス 事務局長 森貴子さん 住宅型有料老人ホーム ヴィヴァハウス
事務局長 森貴子さん

安全性が考慮され、緑に囲まれたヴィヴァハウスの中庭 安全性が考慮され、緑に囲まれた
ヴィヴァハウスの中庭

こうした高齢者を生活面でサポートするため、森先生は2001年に住宅型有料老人ホーム ヴィヴァハウスを立ち上げ、自ら施設管理責任者を務めています。

ヴィヴァハウスの部屋数は61。現在、入居者のうちの約3分の1の方に認知症があり、その中で症状が進んだ方は認知症対応に特化した12室で受け入れています。

同ホームの事務局長である森貴子さんは「少しでも良い環境の中で余生を過ごしていただくことが、ヴィヴァハウスの目標。もちろん安全面等での管理は必要ですが、入居者様に“管理されている”と感じさせないよう配慮しています」と話します。

「例えば認知症向けの棟の中庭には柵がつけてあるのですが、木の枠や植木で作っていてすぐに柵だとはわからないようにしています。また、徘徊する人は明るい方へ行く傾向がありますから、夜間はスタッフルームの照明をいちばん明るくするなど、施設のあらゆる部分に工夫を施しています」(森貴子さん)。

 

安心して充実した生活が送れる、終のすみかとなるために

施設のハード面の充実に加え、生活のサポートも入居者目線での即時対応を徹底しています。それを日々率先しているのが森先生です。

日本医科大学武蔵小杉病院 看護師・治験コーディネーター 望月瑠美さん 住宅型有料老人ホーム
ヴィヴァハウス ライフサポート課課長
祖父江正一さん

森先生の自宅はヴィヴァハウスと同じ敷地内にあり、何かあれば夜間でもすぐに対応。入居者様の大きな安心感につながっています。普段の日でも朝5時に起床して館内を回り、入居者様の様子を確認したのち外来の診察にあたっています。その行動力は、大相撲の元力士で、ライフサポート課課長の祖父江正一さんが「他の誰よりもエネルギッシュ」と舌を巻くほどです。

入居者様のサポートやご家族の相談などを主な業務としている祖父江さんは、森先生の考え方に共感し、「入居者様が望むことを“今すぐやる”のがヴィヴァハウスのポリシー。最近、流行語になっていますけれど、うちでは全スタッフが10年前から実践しています。長生きだけを目的にするなら私たちのホームでなくてもかまいません。ここは生活の場だから、私たちは入居者様が充実した毎日を送れるよう全力でサポートしています」と語ります。

 

言葉や行動を決して否定せずに、それぞれの人にあったケアを提供

住宅型有料老人ホーム ヴィヴァハウス 介護主任 堀部登己子さん 住宅型有料老人ホーム
ヴィヴァハウス 介護主任
堀部登己子さん

住宅型有料老人ホーム ヴィヴァハウス 管理部長 森真澄さん 住宅型有料老人ホーム
ヴィヴァハウス 管理部長
森真澄さん

スタッフと入居者様が共同で作った季節の装飾 スタッフと入居者様が共同で作った
季節の装飾

入居者様の生活を充実させるためのポイントとして、介護福祉士で現場スタッフのまとめ役でもある堀部登己子さんは「否定しないこと」を挙げます。

「認知症の方が徘徊している場合でも、それを無理に止めるのではなく、手をつないで一緒に歩きます。それが満足感につながり、入居者様のお顔に笑顔が浮かぶことがあり、その笑顔がスタッフのやりがいになっていると思います」(堀部さん)。

スタッフのまとめ役で、ご家族の対応も担う管理部長の森真澄さんは、「できることは可能な限りご本人にやってもらうことが大事」だと指摘します。

「認知症の方にもできることはいっぱいありますから、それを探り出すのがスタッフの役目。例えば、かなり症状が進み暴言が多かった入居者様に書道の経験があるとご家族から聞き、ホーム内の書道教室にお誘いしたところ、しばらくして素晴らしい字を書かれるようになりました」(森真澄さん)。

ヴィヴァハウスには、彩りのある生活が送れるようにと、書道のほか墨画やフラワーアレンジメントなどさまざまなクラブ活動があり、本格的な創作活動を行っています。自尊心を傷つけないような言葉がけで、スタッフが援助しながら徐々に難易度をアップ。作品を見たご家族が「こんなに上手にできるようになるなんて」と驚くことも少なくないといいます。

また季節に合わせて、スタッフと入居者様が協力してホーム内を飾り付けて競い合うイベントも実施。ホーム全体に季節を感じられる明るい雰囲気が広がっています。

 

私たちが今できることを全力で

森先生とヴィヴァハウススタッフの皆さん 森先生とヴィヴァハウススタッフの皆さん

森中央クリニックとヴィヴァハウス、医療と介護の両面に心血を注いでいる森先生は「今ケアができているのは困っている患者さんのほんの一部。もっと多くの困っている方に医療と介護が提供できる場を作っていきたい。そのためには行政制度の取り組みも必須だし、私たちが『今なんとかしてほしい』と思っている患者さんやご家族の声に耳を傾け、“今できることはすぐやる”という姿勢で取り組むことが大切だ」と語ります。

「そうした苦労、心配が多い中で私たちが救われるのは、亡くなる前の患者さんや入居者様のご家族からお礼の言葉をいただくときです。高齢の方は明日亡くなるかもしれない。だからこそ私たちは、今できることを全力でやらなければならないのです」(森先生)。

森先生の患者さんとご家族に真摯に向き合う姿勢が手本となって、医療・介護スタッフ全員の行動力につながっています。

 

 

取材日:2013年10月2日

森中央クリニックの外観

森中央クリニック

〒491-0362
愛知県一宮市萩原町西宮重字東光堂18
TEL:0586-68-5355

施設のホームページへ

 

住宅型有料老人ホーム ヴィヴァハウスの外観

住宅型有料老人ホーム ヴィヴァハウス

〒491-0351
愛知県一宮市萩原町花井方975
TEL:0120-53-5532(フリーダイヤル)/0586-68-3181

施設のホームページへ

この記事のURLをメールで送信
医療機関を探す
新着施設から探す
地域から探す
  • 北海道 近畿
  • 東北 中国
  • 関東・信越 四国
  • 東海・北陸 九州・沖縄
カテゴリーから探す
  • 社会が考える認知症予防・治療・戦略
  • 日常診療における創意工夫
  • チーム連携のさらなる充実
  • ふれあいつながる作品展
  • バアちゃんの世界
  • バアちゃんの世界からわかる認知症の症状と対応のヒント
  • 「笑顔とこころ」をつなぐ声
  • お薬(剤形)の選択肢が増えました
  • 患者さんとご家族のための認知症の知識
  • 認知症相談窓口
  • 認知症サポーターキャラバン
  • サイト運営企業の取り組み
  • 医療関係者の皆さまへ
トップページへ