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医療と介護の融合で患者さんの人生に寄り添い続ける
<香川県仲多度郡まんのう町 医療法人圭良会 永生病院>

医療法人圭良会 理事長 永生病院 院長 森伊津子先生 医療法人圭良会 理事長
永生病院 院長 森伊津子先生

全国から参拝者が訪れる海の神様・金刀比羅宮――通称“さぬきのこんぴらさん”。その隣町を中心に展開しているのが、永生病院をはじめとする医療法人圭良会のグループ施設です。小規模多機能型居宅介護施設、グループホームなど、さまざまな機能を持つ施設を次々と立ち上げ、単に寿命を延ばすのではなく、健康寿命を延ばしてその人らしく生きられるようサポートするために、医療・看護・介護という三位一体の取り組みで地域に貢献しています。

身体疾患と認知症の両方を適切に診療

香川県ののどかな田園丘陵地にたたずむ永生病院は、内科・リハビリテーション科・皮膚科・整形外科・脳神経外科などを標榜する地域医療の中枢を担う病院です。

「もともとこの地域に縁があり、ある程度の病床数を持つ病院が少なかったので、地域医療に貢献していこうと思いました」と穏やかな笑顔で開院の経緯を話すのは、理事長の森伊津子先生です。リウマチや膠原病、全身性疾患を専門とする森先生は、東京の大学病院で研鑽を積んだのち、1984年に帰郷し同院を開院、以来30年にわたって地域医療を支えてきました。

開院当初から認知症が疑われる患者さんも来院していましたが、本格的に認知症の診療に取り組むようになったのは、15年ほど前からです。身体疾患のある患者さんが認知症を併発し、そのために治療が一時的に困難になったことがきっかけでした。

「ある腎臓疾患の患者さんが肺炎を起こして入院されたのですが、肺炎が治っても様子がおかしく、いざ透析治療を行おうとすると興奮して針を抜こうとしたり、暴れたりしました。認知症が疑われたため精神科の医師に相談したうえで抗精神薬と安定剤を処方して、ようやく透析治療ができるようになりました」(森先生)。

その後も同じようなことが続き、内科医も認知症をきちんと診ていかなければならないと痛感した森先生は、本格的に認知症とその治療薬について勉強するようになったといいます。

 

スタッフあげて認知症の勉強に奮励

同院にはもの忘れ外来などの専門外来は設置されておらず、初めから認知症の診断・鑑別を求めて訪れる患者さんは多くありません。にもかかわらず、森先生が認知症患者さんを数多く診療しているのは、常にアンテナを張っているからです。

「内科外来の診療中にも注意を払い、患者さんの言動から認知症を疑ったときにはすぐに検査をお勧めします。急性期病院から転院してきた患者さんも、たとえ紹介状には身体疾患の経過しか書かれていなくても、様子がおかしいと感じた場合には検査を行います」(森先生)。

看護師 髙尾なおみさん 看護師 髙尾なおみさん

長年同院で看護にあたっている看護師の髙尾なおみさんも、医師だけではなくスタッフ全員がアンテナを張り、患者さんへの声掛けなどを行っていると話します。

「現在介護療養型病棟に入院されている患者さんの8割が、認知症をもっています。一言で“看護”といっても、アルツハイマー型認知症と脳血管性認知症では起こる症状も必要な対応も異なります。自分たちにどんな看護ができるのかをいつも考えながら、患者さんと接しています」(髙尾さん)。

スタッフは院内で森先生からレクチャーを受けたり、外部の勉強会にも参加したりするなど、認知症への知識と理解を深めています。また、参加できなかったスタッフのために、後日院内研修会を開いて学んだ情報を共有するようにしています。

「患者さんを治療するのは先生ですが、私たちスタッフもできる限りの看護・介護をしていきたいと思います」(髙尾さん)。

 

さまざまな機能を持つ施設を次々と開設

圭良会では、居宅介護支援事業所「いこいの郷」や、認知症対応型共同生活介護施設「グループホームこんぴら」、小規模多機能型居宅介護「サンライズこんぴら」など、さまざまな機能を持つ施設を開設しており、現在同院と診療所、5つの介護施設を仲多度郡内で展開しています。

「認知症診療に本格的に取り組むようになって、既存の介護施設や病院だけでは十分ではないと痛感しました。入院するほどではないけれど在宅生活を送るには不安があるといった、さまざまな背景を持った方に合う施設が必要であり、高齢者が幸せに過ごすためには医療と介護が融合していかなくてはならないと考えています」(森先生)。

居宅介護支援事業所いこいの郷 看護師・ケアマネジャー 川瀧美智子さん 居宅介護支援事業所いこいの郷
看護師・ケアマネジャー 川瀧美智子さん

「いこいの郷」においてケアプランを作成する、看護師でケアマネジャーの川瀧美智子さんは、同施設開設以前は認知症患者さんに接する機会があまりなく、利用者さんとの向き合い方は手探り状態だったといいます。

「以前は認知症の方への対応も、他の病気と同じく看護よりも医療がメインだと思っていました。ところが、ケアマネジャーになり利用者さんと向き合うなかで、健康管理だけではなく、生活環境を整えたり適切な介護を受けたりすることで、症状が安定することがわかりました。そのためのケアプラン作りですから、やりがいを感じます」(川瀧さん)。

現在、川瀧さんは地域包括支援センターや他の事業者との連携役も務めており、「安心して医療・介護を受けられるよう、きちんと利用者さんの状況をつかみ、施設と病院とご自宅をうまくつなげてあげられるよう心掛けています」と話します。

 

グループホームでめざすのは「あたたかな家庭」

「グループホームこんぴら」は、家庭的なあたたかさのある場所を理想としています。スタッフは医療色の強いユニホームでなく私服を着用し、共に食事を作って食べることで、入居者さんが自宅にいるかのような環境づくりに励んできました。例えば、食事の準備中にふきを手にしたスタッフが「これ、このまま煮ていいの?」と尋ねると、利用者さんがニコニコしながら、孫に話すようにアク抜きの仕方を教える光景などが見られます。

認知症対応型共同生活介護施設 グループホームこんぴら 介護福祉士 金井太佑さん 認知症対応型共同生活介護施設
グループホームこんぴら
介護福祉士 金井太佑さん

2003年の同施設立ち上げからのスタッフである介護福祉士の金井太佑さんは、設立当時に森先生が話した「ここは“ホーム”だから利用者さんの家族になってあげてください」という言葉を、今でも忠実に守っています。

「一緒に生活し、共に食卓を囲みながら、本当の孫や子どもになれるようにとの思いで利用者さんと接してきました。帰宅願望の強かった方が若い頃の思い出話などをしながらくつろぐ姿を見ると、信頼関係ができたのだと感じてうれしくなりますね」(金井さん)。

 

柔軟な対応を可能にする施設での取り組み

小規模多機能型居宅介護施設サンライズこんぴら 介護福祉士 古味雅子さん 小規模多機能型居宅介護施設
サンライズこんぴら
介護福祉士 古味雅子さん

「グループホームこんぴら」設立の5年後に新設された小規模多機能型居宅介護施設「サンライズこんぴら」で介護福祉士を務めるのは、グループホームで経験を積んできた古味雅子さんです。

同施設はショートステイとデイサービスを組み合わせたような形式で、「ご自宅に帰りたくなったときには引き止めず、帰宅することも可能です。気が向いたときにおしゃべりしに来られる100歳を超えた利用者さんも数人いらっしゃいますし、利用方法はさまざまです」と古味さんは話します。

「“小規模”で“多機能”という施設だからこそ、その方に合ったサービスや受け皿をその時々でつくってあげられるので、気持ちよくご利用いただいていると思います」(古味さん)。

古味さんらスタッフの活動は施設内に留まらず、体調が悪くて来られない利用者さんのご自宅を訪問したり、食事のときだけ帰宅される方には食後を見計らって薬を届けるなど、一人ひとりに応じたきめ細かい対応に努めています。

 

学会発表などで情報の発信・収集にも注力

「高齢者にとって栄養管理はとても大事です」と話す森先生は、「サンライズこんぴら」や「グループホームこんぴら」など、圭良会の施設で提供する食事の質にも重きを置いています。

「栄養管理や献立について職種の垣根なく栄養士から学び、それを利用者さんとの食事作りに生かすようにしています。互いに学び合うことがスタッフ間のコミュニケーションを深め、さまざまな良い効果につながっていると思います」(森先生)。

また同院では、健康に関する啓蒙・啓発記事や各種イベント内容を掲載した広報誌を発行したり、院内研修や医療・看護に関する研究の成果を「全日本病院学会」をはじめ数多くの学会で発表するなど、院外への情報発信にも力を入れています。

「スタッフ全員で常に学んでいかなければならないと思います。医療現場で導き出したものをそのままにせず、外に向けて発信し、他施設の研究成果や取り組み事例にも耳を傾けることが、医療サービスの向上に役立つと考えています」(森先生)。

30床からスタートした永生病院も、時代のニーズに合わせて増床を重ね、今や130床を有する施設となりました。地域の中枢病院として、高齢者の駆け込み寺としての役割がますます求められるなか、常に患者さんのために「お互いに学び合いながら医療・看護・介護を」の姿勢で、今後も邁進していきます。

 

 

取材日:2014年3月24日

永生病院の外観

医療法人圭良会 永生病院

〒769-0311
香川県仲多度郡まんのう町買田221-3
TEL:0877-73-3300

施設のホームページへ

 【 居宅介護支援事業所 いこいの郷 】

〒769-0311
香川県仲多度郡まんのう町買田221-3
TEL:0877-73-3655

施設のホームページへ

 

グループホームこんぴらの外観

認知症対応型共同生活介護施設
グループホームこんぴら

〒766-0002
香川県仲多度郡琴平町167
TEL:0877-73-0811

施設のホームページへ

 

サンライズこんぴらの外観

小規模多機能型居宅介護施設
サンライズこんぴら

〒766-0004
香川県仲多度郡琴平町榎井451-1
TEL:0877-58-8600

施設のホームページへ

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