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地域医療の中心で、一生のかかりつけ医として患者さんを支援
<北海道札幌市 医療法人渓仁会 手稲家庭医療クリニック>

院長 小嶋一先生 院長 小嶋一先生

2009年に開院した手稲家庭医療クリニックは、患者さんの年齢や疾患を問わず、生涯にわたり包括的に患者さんを診療する「家庭医療」に取り組んでいます。同じ札幌市手稲区内にある総合病院・手稲渓仁会病院を母体に在宅医療を進める一方で、研修体制を充実させ家庭医の養成にも注力しています。

家庭医として診療科を問わず治療の入り口となる

札幌駅から電車で15分ほどの手稲駅近くにある、手稲家庭医療クリニック。札幌市を中心に病院や介護老人保健施設などを運営する渓仁会グループの一員である同クリニックは、家庭医が地域住民の一生のかかりつけ医となることを目指しています。

院長の小嶋一先生は、島に一つだけの診療所で離島診療を経験、その後米国で家庭医療専門医となり、家庭医の養成も行ったという経歴の持ち主です。2008年に帰国後、「研修医を育てながら地域に根ざした家庭医療を行える環境を探していました」という小嶋先生は、縁あって手稲渓仁会病院の家庭医療科に着任し、同クリニックの開設に関わってきました。

「グループの中心施設である手稲渓仁会病院は、主に急性期医療を提供する病院です。急性期の治療が終了した患者さんを地域に戻し外来で継続的にケアしていくために、専門分野にとらわれず幅広い診療を行う施設として、このクリニックを立ち上げたのです」(小嶋先生)。

患者さんの一生のかかりつけ医を務めるために、同クリニックは外来診療、訪問診療、がん終末期緩和ケア病棟という三つの機能を備えています。標榜科目は内科、小児科、産婦人科ですが、診療科の枠を越えて患者さんを受け入れ、状況によっては専門性の高い病院に紹介するなど、治療の入り口に立って道案内をする役割も担っています。

「この地域は高齢化が進んでおらず、若い患者さんも多いのですが、これまで着任した地域に比べ、求められる医療に占める地域医療や高齢者医療の比重が大きいと感じています。独居の高齢者や高齢者二人暮らしが多いのも特徴ですね」(小嶋先生)。

そんな地域のニーズに応え、高齢者や体の不自由な方など通院が困難な患者さんには訪問診療を行い、併設の訪問看護ステーションと連携しながら、患者さんとご家族の暮らしをサポートしています。

 

認知症も含め、患者さん全体の健康状態を診る

0歳から人生の最期を迎えるときまで、患者さんの年齢や性別を問わず診療する小嶋先生は「医師生活のなかで、認知症患者さんとの関わりが途切れたことはありませんね」と話します。ただ、認知症だけにこだわることはなく、ほかの疾患も含めて患者さんの健康状態全体を診るのが家庭医としての小嶋先生の姿勢です。

「認知症に対しては薬物療法も含めて標準的な治療を行っていますが、ほかに風邪や腰痛、頭痛、皮疹などの急性疾患や、高血圧、糖尿病、喘息といった慢性疾患がある方には、そちらの治療もしています。また、家族のケアも大切に考え、必要であれば入院施設も活用するなど、さまざまな治療法を選択しています」(小嶋先生)。

訪問診療は、自宅に居ながら医療サービスを受けられるという患者さん側のメリットだけでなく、「医療者側にとっても、患者さんの生活の場を見ることができるというメリットがあります」と小嶋先生は指摘します。

「冷蔵庫などの位置やトイレまでの距離、部屋の広さを確認し、スーパーまでの距離など生活環境についても把握することで、生活面での状況を踏まえた具体的な提案ができます」(小嶋先生)。

 

訪問診療や訪問看護では「生活」もサポート

看護師 渡辺麻由加さん 看護師 渡辺麻由加さん
看護師 小濱繭江さん 看護師 小濱繭江さん

疾患だけでなく、生活も含めて「患者さんを丸ごと見る」小嶋先生の姿勢は、看護スタッフにも浸透しています。訪問診療の際、小嶋先生に同行する看護師の渡辺麻由加さんも、患者さんの生活面に目を配っています。

「在宅診療では、クリニックのなかで関わるだけではわからなかった、患者さんの生活状況を知ることができます。ご自宅でどのように過ごされているか、問題なく生活ができているかをしっかり把握して、足りない部分があれば行政や関連施設に連絡を取り、介護サービスなどにつなげます」(渡辺さん)。

同じく看護師の小濱繭江さんは「病棟では病気を治すことをサポートするのに対し、在宅では生活面でのサポートも意識しています」と話し、病棟と在宅医療では視点が異なると指摘します。

「認知症患者さんも、ほかの疾患の患者さんも、病気だけではなく、まずはその人の人物像をしっかりとらえること、『患者さん』としてではなく『一人の人間』として接することを心掛けています」(小濱さん)。

同クリニックの在宅医療において、もう一つの要となっているのが、併設されているはまなす訪問看護ステーションです。小嶋先生の指示によって看護師が患者さんのご自宅を訪問し、医療処置やリハビリを行います。

はまなす訪問看護ステーション看護師 村井昌子さん はまなす訪問看護ステーション
看護師 村井昌子さん

ターミナルケアを行うなかで看取りに関わる機会もあり、訪問看護を担当する看護師の村井昌子さんは「人生最期のときに、患者さんが『自宅に戻ってこられてよかった』『いい人生だった』と思えるようなサポートを目指しています」と語ります。

また村井さんは、訪問看護では患者さんだけでなく、ご家族への配慮も大切だと話し、次のように続けます。

「一緒に暮らしているご家族が元気でないと、患者さんも安心できませんよね。患者さんとご家族がどちらも笑顔で、できるだけ長く暮らしていけるようお手伝いしています」。

 

医療・介護機関と連携し地域医療を推進

医療ソーシャルワーカー 河原広明さん 医療ソーシャルワーカー
河原広明さん

地域医療の実践・推進を目指す同クリニックでは、厚生労働省の在宅医療連携拠点事業にも取り組み、多職種連携の拠点となってきました。医療・介護機関との連携により、地域で24時間対応を可能とする地域医療体制の構築を図るとともに、行政とも連携し、地域包括支援センターからの相談にも対応しています。

地域連携のキーパーソンとなるのが医療ソーシャルワーカーの河原広明さんです。行政機関や住民からの相談に応える傍ら、クリニックから地域に出て、在宅医療を行う医療機関や介護サービス事業所との連携の仕組みづくりを進めています。

「それぞれの職種によって、医療や介護に対する視点にも当然違いがあります。皆さんの意見を尊重しつつ、医療ソーシャルワーカーとしての意見もきちんと伝え、話し合いのなかでお互いの考えを理解していくことを大切にしています」(河原さん)。

在宅医療に取り組む看護スタッフを対象とした研修会や、地域住民への在宅医療の普及啓発にも注力する河原さんについて、小嶋先生は「スキルが高くてプロフェッショナル。彼の存在によってクリニックの仕事に厚みが出たと思います」と評価し、厚い信頼を寄せています。

 

全国から研修医を受け入れ、家庭医養成も

小嶋先生は家庭医の育成にも情熱を注ぎ、手稲渓仁会病院を母体として、日本プライマリ・ケア連合学会認定の家庭医療専門医後期研修プログラムを運営しています。

「病気だけを診るのでなく、患者さん全体を診るなかで病気をとらえ、病人としてではなく、社会の一員としての患者さんと向き合ってほしいと思っています。診療にもあたってもらいますが、症例を振り返る機会や系統的に学ぶ機会をつくり、診療しながら学ぶというより、きちんと丁寧に教える形を大切にしています」(小嶋先生)。

外来や訪問診療、そして緩和ケア病棟で、幅広い分野の臨床を経験し家庭医としての姿勢も学んでいく研修プログラムと小嶋先生の熱心な指導は、研修医からの人気も高く、全国から応募が引きも切らずの状態です。

「地域に根ざして、診療科にこだわらずどんな疾患も診療する、患者さん全体を診るという志向を持った研修医が増えていると感じています。地域には家庭医療を必要としている方がまだまだたくさんおられます。患者さんを包括的に診療できる家庭医を育てていかなければなりません」(小嶋先生)。

今後の展望について、「医師一人の力では限界があります。他の医師や多職種と力を合わせて、地域の医療ニーズに応えられるクリニックにしていきたいと思います」と語る小嶋先生。在宅医療の中心に立ち、医療の枠を越えた幅広い活動で、これからも地域医療に貢献していきます。

 

 

取材日:2014年3月4日

手稲家庭医療クリニックの外観

医療法人渓仁会 手稲家庭医療クリニック

〒006-0812
札幌市手稲区前田2-10-1-10
TEL:011-685-3920

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 【 はまなす訪問看護ステーション 】

〒006-0812
札幌市手稲区前田2-10-1-10
TEL:011-684-0118

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