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ご家族の負担を減らし、不安を笑顔に変える認知症治療を
<愛媛県今治市 中川こころのクリニック>

院長 中川学先生 院長 中川学先生

愛媛県第2の都市・今治市にある中川こころのクリニックでは、院長の中川学先生が、精神科医としての長きにわたる経験を生かし、患者さんが抱える不安を解消する治療を行っています。認知症治療にも積極的に取り組み、他の医療機関と連携した確実な診断と、ご家族にも配慮したきめ細かな治療で、患者さんとご家族から厚い信頼を寄せられています。

心の不安を取り除く治療を認知症患者さんにも

今治駅から徒歩2分という好立地にある中川こころのクリニック。院長の中川学先生が2005年に開設、心療内科・神経内科・精神科を標榜し、ストレスや不安に悩む患者さんに寄り添ってきました。

今治市の超高齢化が進むなか、認知症患者さんの割合も増え、現在は全患者さんの3割近くを占めます。認知症の早期発見・早期治療の重要性が地域に浸透したためか、ご家族に付き添われて来院されるだけでなく、もの忘れを自覚し早い段階にお一人で受診する患者さんもおられます。また、糖尿病などの身体疾患で通院中の病院から紹介されてくる患者さんも受け入れています。

「紹介で来られる患者さんは、せん妄があったり、興奮しやすかったりなど、BPSD(周辺症状)がある場合が多いですね。身体疾患は紹介元の病院で引き続き治療をお願いし、認知症は当クリニックで診るというスタイルで診療しています」。

精神疾患の通院患者さんに身体疾患の症状があらわれれば、病院へ紹介することもあり、病診連携を取りながら、患者さんに医療を提供していきます。

 

脳神経外科医と連携して正確な診断を

中川先生は、薬剤の種類が増え選択肢が広がったことと検査技術の進歩が、近年の認知症治療に貢献していると指摘します。MRIなど高度医療機器の導入によって、正常圧水頭症など治すこともできる認知症と見分けられるようになったためです。

同クリニックでも診断の精度を上げるため、近隣の脳神経外科クリニックと連携を取っています。認知症を疑って受診した患者さんには、脳神経外科クリニックでMRI撮影や神経心理検査である長谷川式簡易評価スケールなどを行います。脳神経外科医がMRI画像で脳の萎縮があるかなどを確認し、MMSE(認知機能検査)の結果とも合わせて、ある程度の鑑別をし、中川先生がそれを確認して治療に入っていくという流れです。

脳神経外科クリニックとの連携は数年前から始まり、年を重ねるごとに強固なものとなってきました。今は脳神経外科医と意思の疎通がしっかり取れている状態だと中川先生はいいます。

アルツハイマー型や前頭側頭型、レビー小体型など、認知症の原因となる疾患によって進行のスピードや症状などは少し異なってきますが、「原因疾患によってこちらが対応を変えるとすれば薬物療法であり、患者さんやご家族への接し方は同じです」と、誰にでも同じように細やかな配慮をするのが中川先生の治療の特徴です。

 

ご家族を支える「関わり」を大切に

中川先生が認知症治療を行ううえで最も重きを置いているのは、ご家族へのサポートです。患者さんと一番長く接するご家族には、「少しでも負担を軽減し、患者さんと一緒に歩んでいけるように」と、BPSDへの対応や介護するうえでの気の持ち方などを丁寧に説明しています。

例えば患者さんが「金品を盗られた」と妄想したときも、ご家族から否定されると人格が傷つけられたと感じてしまわれるので、うそでも認めたほうがいいなど、接し方のコツを具体的にアドバイスします。

「もの盗られ妄想では、そばで一生懸命介護されている配偶者やお嫁さんが疑われがちです。疑われたり、患者さんの妄想を信じた親族から責められたりすると、当事者はつらい思いをされますよね。そんなときには、認知症の症状は身近な人に対して強く出る傾向があり、疑われるのは患者さんがあなたを一番身近に感じているためだと説明します。そのうえで対応の仕方を伝えると、ご家族も落ち着いて対応できるようになります」。

さらに、薬物療法でBPSDを和らげていきます。BPSDがあるときは、ご家族は今後どのようにエスカレートしていくのか不安を抱きがちですが、薬物療法の効果があらわれると不安も解消され、余裕が持てるようになると中川先生は語ります。

「私の専門である統合失調症やうつなどの精神科疾患でも、ご家族に病気とどう付き合うかをお話しし、ご家族のお気持ちを受容することと共感することを大切にしています。それは認知症であっても同じではないでしょうか」。

ご家族と医師との間に信頼関係が生まれると、ご家族は自信を持って患者さんに接することができ、結果的に患者さんの症状も良くなっていくそうです。

 

独居高齢者のサポートが当面の課題

現在、同市の高齢化率は30%近くまで上がり、愛媛県や全国平均に比べ、高い数字となっています。中川先生は、高齢者が増えるなか、決して少なくない独居高齢者の生活を案じます。

「一人で生活できるうちはいいのですが、できなくなってきたときにどう支えるかが当面の課題です。訪問介護サービスを受けてヘルパーがご自宅に来るとしても毎日とは限らず、また、長時間いてもらえるわけでもありません」。

認知症が進行すると、患者さんご自身が服薬管理することは難しくなりますが、訪問介護サービスの頻度が少なければ、ヘルパーが管理することもできません。

「離れて暮らすご家族が受診のときだけ付き添い、しばらく受診できないからと3ヵ月分の薬を求めることもありますが、長期間分お渡ししても服薬管理ができない場合もあります。何らかの対策を取らなければなりません」。

最終的には介護施設に入居するとしても、それまでの期間をどう支えるか、また、施設に入りたくない患者さんをいかに説得して入居に納得してもらうかなど、中川先生は診療以外の部分にも心を砕いています。

 

介護従事者に対応の仕方を伝え、レベル底上げを目指す

中川先生は、同市は医療機関が多く、それぞれ高齢者施設を開設していることもあり、医療や介護面では恵まれている地域だといいます。

認知症は個々人で症状が異なり対応も変わってくる病気であることから、中川先生は大勢を相手に話す講演会ではなく、施設などの介護従事者や医療従事者に対して、患者さんの具体的な実例と対応策を個別にレクチャーしています。

「当クリニックの患者さんが入居しているグループホームのスタッフは、認知症の治療や対応についての知識がより深まり、今後私がどのような処方をするのか手の内が読めるようになってきたほどです。スタッフのスキル向上を実感しています」。

「以前は1種類しかなかった薬も種類が増えましたし、薬物療法には期待できる面が多いですね」と認知症治療の未来に目を向ける中川先生。「できれば、早く根本的な治療ができる薬が出てほしいと思います」と穏やかに話す言葉の端々に、患者さんを治してあげたいという熱い思いをのぞかせます。

今後は、老々介護のほか、認知症患者さんが認知症の家族の介護をする「認々介護」も増えると予想されます。「福祉施設などの社会的資源をいかに活用して高齢者を支えていくか、総合的に考えていかなければならない問題だと思います」と中川先生は表情を引き締めます。

地域全体で高齢者を支える時代に向かうなか、中川先生は、確実な診断・治療と、ご家族のお気持ちの「受容と共感」に重きを置いたサポートで、患者さんとご家族の不安を笑顔に変えるためにいっそう努力したいと決意を固めています。

 

 

取材日:2014年4月2日

中川こころのクリニックの外観

中川こころのクリニック

〒794-0054
愛媛県今治市北日吉町1-2-11
TEL:0898-36-1122

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