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ホームドクターの使命として認知症の早期発見にまい進
<愛知県名古屋市 熊沢医院>

院長 熊澤和彦先生 院長 熊澤和彦先生

1932年に開業し、現在は3代目の院長である熊澤和彦先生が診療する熊沢医院は、通院患者さんも3代にわたることが珍しくなく、長年ホームドクターとして地域住民の健康管理を担ってきました。近年では認知症の早期発見と原因疾患の鑑別にも励み、来院が難しくなった患者さんのため、在宅医療にも積極的に取り組んでいます。

地域住民を支え続けるホームドクターとして

名古屋城とともに名古屋市の名所として名高い熱田神宮。緑深い境内の西門前という好立地に構える熊沢医院は、内科、小児科、神経内科を標榜し、もの忘れ外来や禁煙外来、頭痛外来などの専門外来にも力を注いでいます。

院長の熊澤和彦先生は、1999年に先代から引き継ぐまで、大学病院の神経内科などで研鑽を積み、脳卒中やパーキンソン病、頭痛などの専門的治療に取り組んできました。

現在は神経内科専門医のほかに消化器病専門医、総合内科専門医など数多くの専門資格を携え、幼児から高齢者まで総合的に診療する地域のホームドクターとして、住民から頼りにされる存在です。

認知症に関してもかねて診療を行ってきましたが、6~7年前から患者さんが急増したことを受け、熊澤先生は2007年に認知症サポート医を取得し、もの忘れ外来を立ち上げました。

「これからのホームドクターは、きちんと認知症診療に取り組んでいく使命があると感じています。患者さんがいつ来院されても診療できるように、もの忘れ外来は予約制や曜日制にせず、随時対応しています」(熊澤先生)。

 

治療可能な認知症の見極めに注力

同院の認知症診療のポイントは、綿密かつ正確に行う鑑別診断です。

熊澤先生は、患者さんご本人とご家族など付き添いの方の双方から問診を取り、神経心理検査やMRIなどの画像検査をしたうえで、診断を行います。さらに綿密な検査が必要な場合には、提携する基幹病院へ紹介してより詳細な画像検査を行い、総合的に診断するようにしています。

診断の際に心掛けているのは、先入観を持たないことだと熊澤先生は話します。

「症状などから明らかにアルツハイマー型認知症だと感じても、決めつけることはありません。それを候補に挙げつつ、レビー小体型認知症など、他の疾患も考慮します。また、他の疾患と合併している可能性も考え、しっかりと鑑別していきます」(熊澤先生)。

中でも注力しているのが、治療可能な疾患との鑑別です。

「認知症を疑う患者さんの1割程度に、脳腫瘍やビタミン欠乏症、甲状腺機能低下症、正常圧水頭症などの疾患が原因で認知機能障害をきたしている例があります。この場合は、原因疾患を治療することで治る、あるいは症状が軽減することもあります」(熊澤先生)。

治療可能な認知症を見極めるために、熊澤先生は同院のホームページなどを通じて認知症に関する正確な知識を広く啓発し、早期受診への注意喚起を行っています。

 

病気のサインを素早くキャッチし、早期治療を目指す

認知症診療のもうひとつのポイントは、患者さんのどんなサインも見逃さないよう努めていることです。熊澤先生は患者さんやご家族から直接訴えがなくても、話のつじつまが合わない、服装が以前と違う、全体的な雰囲気が変わってきたといったわずかな変化も「たまたま今日はそうなのだろう」で終わらせず、認知症の可能性を見極めるよう心掛けています。

その背景には、ホームドクターとしての責務と使命感があると熊澤先生は語ります。

「認知症はある日突然発症するわけではなく、徐々にサインが現れてくるものです。かかりつけ医には、長いお付き合いがあるからこそ、患者さんの少しの違和感や変化に気付くことができるという強みがあります。少しでも気になる点があれば、ご家族からお話を伺ったり、こちらから検査をお勧めすることもあります」(熊澤先生)。

すでに信頼関係が構築できているため、患者さんやご家族が熊澤先生の言葉に難色を示されることはめったにありませんが、戸惑われた場合には納得するまできちんと説明を行い、認知症の早期発見につなげています。

 

ベテラン看護師が認知症診療を強力にサポート

看護師 竹田美登子さん 看護師 竹田美登子さん
看護師 増山幸子さん 看護師 増山幸子さん
看護師 飯田清恵さん 看護師 飯田清恵さん
看護師 里﨑愛弓さん 看護師 里﨑愛弓さん

熊澤先生を支える看護師たちも、認知症の早期発見に貢献しています。

同院に勤めて約40年という看護師の竹田美登子さんは「院内によく忘れ物をするようになった方や、雑談の中でもの忘れの多さを嘆くようになった方には特に注意を払い、先生に相談することもあります」といい、何げない会話や患者さんの言動にアンテナを張っていると話します。

勤続30年のキャリアを持つ看護師の増山幸子さんも、世間話やご家族の話からだけでなく、患者さんの行動から認知症のサインに気付くこともあるといいます。

「薬があと1週間分以上残っているはずなのに『もうない』と受診されたり、診察日をたびたび間違える方もいらっしゃいます。年齢的なもの忘れなのか、認知症なのかを見分けるためにも、早めに受診していただきたいと思います」(増山さん)。

特別養護老人ホームでの看護師経験が豊富な飯田清恵さんは、認知症発症後の対応にも工夫が必要だといいます。

「同じタイプの認知症であっても、患者さんによって症状の出方や進行速度も違いますし、ご本人やご家族が望まれる対応も違います。笑顔で楽しく接することを喜んでくださる方ばかりでもないので、症状や患者さんの性格をつかんだうえで、より良い看護ができるように努めています」(飯田さん)。

看護師経験3年目の里﨑愛弓さんは「スムーズに検査を行うための患者さんへの声掛けなどは、先輩方を見習って、患者さんに敬意を払いながら行っています」と、経験豊富な先輩看護師に倣いながら経験を積み上げようと奮闘中です。

 

訪問診療で患者さんのQOLを改善

「長年同院に通っていた患者さんが、身体的な事情で来られなくなることも増えてきました」と話す熊澤先生は、少しでも患者さんとご家族の負担を減らせるよう、週に2日、訪問診療を行っています。

「受診自体を嫌がる患者さんもいらっしゃいますが、そのままだと病状が進行してしまいます。患者さんのQOL(生活の質)を上げるために、われわれから出向いて治療をすることは必要だと考えます」(熊澤先生)。

同院の患者さんのみならず、熊澤先生は地域包括支援センターや地域のケアマネジャーからの往診依頼にも快く応じており、「今後も在宅診療は増えてくるかもしれません」と話します。

ホームドクター、ホームナースである熊澤先生や同院の看護師たちの訪問診療には、患者さんに安心感を与えるというメリットがありますが、「認知症検査の一環として患者さんに生年月日を質問しても『私の生年月日? あなた知ってるでしょ』と返されるなど、気心が知れているからこそやりづらい面もあります」と、増山さんは苦笑します。

そんなときは、冗談を言ったり雑談を織り交ぜることで、いったん場を和ませてから検査をやり直すなどの対応が必要になりますが、スタッフを代表して、竹田さんはこう話します。

「認知症が進行しても、顔見知りのスタッフを見ればニコニコと手を握ってこられる方もいて、患者さんが穏やかになれるお手伝いを少しでもできているのだと思うと、やりがいを感じます」。

熊沢医院の皆さん 熊沢医院の皆さん

熊沢医院では「病気の前兆を見逃さず、信頼されるホームドクターに」という精神を、開業以来八十数年もの間、脈々と受け継いできました。

「患者さんはどんどん増えていきますので、幅広い対応が求められるようになります。さらに地域の資源を生かした連携の取り組みをしていきたいですね」と今後の展望を語る熊澤先生。さらなる高齢化を見据え、熊澤先生の取り組みはこれからも続いていきます。

 

 

取材日:2014年6月7日

熊沢医院の外観

熊沢医院

〒456-0035
愛知県名古屋市熱田区白鳥2-12-12
TEL:052-671-1480

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