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認知症だけに特化しない全人的な治療が、患者さんとご家族を前向きに
<山梨県富士吉田市 ささき頭痛・脳神経クリニック>

院長 佐々木健先生 院長 佐々木健先生

雄大な富士山を間近に臨む場所で2010年に開業した、ささき頭痛・脳神経クリニックでは、診断やリハビリに使う最新機器を揃え、気軽に訪れやすい工夫をこらし、健康増進と予防医療にも貢献しています。

予防医療やリハビリに取り組むために開業

ささき頭痛・脳神経クリニックが開業したのは2010年11月。院長の佐々木健先生は、大学病院や総合病院で経験を積み、山梨赤十字病院の脳神経外科部長を9年間務めるなど数多くの手術を手がけるなかで、手術後のリハビリや予防医療の重要性を感じ、開業を決意しました。

「手術は体力のある後輩に任せ、自分は地域医療への貢献をしようと考えたのです。勤務医時代から頭痛外来や術後管理を手がけていましたので、手術はなくなりましたが、仕事の軸は変わっていません」。

開放的な雰囲気の待合室 開放的な雰囲気の待合室
酸素カプセル 酸素カプセル

開業当時はまだクリニック名称には珍しかった“頭痛”を掲げ、最新のCTやリハビリテーション機器を導入したほか、自然光を取り込み省エネシステムも活用する“エコ・クリニック”をめざした先進性が同クリニックの魅力のひとつです。

冬場は積雪が多い地域のため、玄関前の車椅子用スロープには凍結防止のためのロードヒーティングを施すなどバリアフリーを徹底。待合室も開放的な雰囲気で、病院が苦手な人でも居心地よく感じられそうです。

疲労回復や集中力アップなどに効果があるといわれている“酸素カプセル”を導入しているのも特徴的です。

「出身大学であり、勤務先でもあった昭和大学病院の救急医学科で、高気圧酸素治療を行っていました。救急救命や脳外科のリハビリに使えるほどの装置はクリニックでは持てないので、利用目的は主に疾患予防や健康増進ですが、頭痛の緩和に効果がみられます。受験生やスポーツ選手の利用も少なくありません。このような装置があることで健康や予防への興味が生まれたり、頭痛などの症状が軽いうちから気軽に医師に相談するきっかけになればと考えています」。

 

開業3年で500人以上の認知症患者さんを治療

背景に富士山を望む 背景に富士山を望む

“物忘れ外来”は設けず、特に認知症治療を表に打ち出していないにもかかわらず、同クリニックで認知症の治療を受ける患者さんは開業以来、通算で500人を超えます。

「役所の方に勧められて受診する方、頭痛のクリニックだから診てくれるだろうと考えて来られる方など、さまざまです。いくつかの医療機関に相談した後に当クリニックに来られる方もいらっしゃいます」と佐々木先生は語ります。

初診の場合でも当日に問診、CT、看護師による神経心理検査(長谷川式簡易評価スケール)、ご家族への聞き取りを行い、1時間以内で診断をつけ治療を開始します。持病などで定期的に通うかかりつけ医がいる場合でも、認知症治療は同クリニックで受けることを希望する患者さんが多く、診療科によって通い分けられています。「当クリニックでも内科疾患を診ることは可能なので、持病も含めて私が診察するということも珍しくありません」。

 

認知症だけに注目せず、総合的な治療を

認知症治療は、まずBPSD(周辺症状)を軽減することに重きを置いています。「良くなった」という実感があると医療への信頼が生まれ、ご家族の協力のもと、服薬や通院を続けてもらえるからです。

「勤務医時代、脳の疾患だけでなく全人的に患者さんを診る訓練を受けたので、認知症以外の病気に気を配るよう心がけています。認知症の症状と思われたものの裏に別の病気が存在し、影響を及ぼしていることもあります。その病気を治療することで患者さんの認知症状も改善される場合もあるのです。今日よりも明日、今週より来週と体調が良くなると、患者さんやご家族の気持ちが前向きになりますから、認知症ばかりに注目せず総合的な治療を行うことが大事です」。

通院は1~2ヵ月に1度の頻度で、年に1度、神経心理検査とMRI検査で経過を見ます。認知症はいずれ進行していきますが、治療を続けるなかでご家族や介護者のほとんどは、しっかり向き合えるようになっていきます。

しかし、ご家族が認知症の進行を受け入れようとしない場合、苦労が大きくなると佐々木先生は語ります。「前はできたのに、なぜできないの!?」と患者さんを責めたり、極端に子ども扱いするような対応をとられると、患者さんが追い詰められ、BPSDも強くなります。

「時には、『患者さんの状態が良くならないのはご家族の接し方に原因があることが多い』と話すのですが、ご家族にとってはそれを受け入れるのが非常に難しい。それでもあきらめずに対話を続けるしか方法はありません」。

 

さまざまな病気のシグナルとなる“頭痛”という症状

クリニック名に“頭痛”を掲げているだけあって、頭痛を主訴に来院する患者さんが多いのですが、その結果、手がける疾患は実にさまざまとなっています。

「症状として頭痛が出る疾患はたくさんあります。私が勤務医時代に多く手がけてきた脳梗塞や脳腫瘍が見つかることもありますし、うつ病や精神疾患も珍しくありません。また、男女を問わず更年期障害が原因ということもあります」。

頭痛を訴えて来院した患者さんが認知症だったケースも、よくあります。「物忘れで病院に行くのを嫌がる方も、“頭痛”ならば同意するという側面もあるでしょうし、実際、頭が痛いという実感もあるようです」。

逆に、認知症を疑って受診した高齢の男性患者さんが、詳しく検査すると睡眠時無呼吸症候群だったこともありました。夜間の睡眠が浅く、昼間に眠気に襲われているのが、認知機能の低下のように見えていたのです。この患者さんは睡眠時無呼吸症候群の治療を行うことで、長谷川式の点数も向上しました。

「高齢で特に持病を持たない方は、定期的な健康診断を受けていないことが多いので、一度、全身を検査させてもらいます。頭痛の原因となる疾患とは別に、高血圧や糖尿病などの疾患が見つかることも多くあり、総合的な治療を進めることになります」と佐々木先生は語ります。

 

認知症の予防と地域連携が今後の課題

軽い物忘れを心配して受診する方も増えてきました。若い方の場合は若年性アルツハイマーなどではなく、ストレスが原因で、軽い向精神薬で改善するケースも多いそうです。

なかには認知症の一歩手前の状態であるMCI(軽度認知障害)と診断される方もいます。「早くに受診する方は予防意識が高いので、ご本人と相談のうえ、治療を始めます」。

他の病院・クリニックや介護・福祉事業者との連携、一般への啓発活動などは、これから取り組むべき課題だと佐々木先生は言います。

「認知症に関しては、行政や介護職の方々がよく勉強し努力しているのに比べて、医療の側が追いついていないと感じます。精神科の疾患だから自分は専門外だと考える医師もいるようですが、専門が何であれ、認知症については知識を持ち、対応できるように努めるべきだと思います。医療従事者への啓発、教育も今後の課題であり、取り組んでいきたいですね」。

 

 

取材日:2014年3月11日

ささき頭痛・脳神経クリニックの外観

ささき頭痛・脳神経クリニック

〒403-0015
山梨県富士吉田市ときわ台1-1-23
TEL:0555-72-8877

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