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地域の特徴とニーズに即した認知症医療を
<茨城県守谷市 社会医療法人社団光仁会 総合守谷第一病院>

医師 野村誠先生 医師 野村誠先生

宅地開発によって人口が増えたため高齢化率は比較的低い茨城県守谷市でも、認知症の患者さんが増えてきています。新興住宅街の中央に位置する総合病院で、地域の認知症医療を支える取り組みが始まりつつあります。

成長を続ける若い街でも認知症が増加

1982年に茨城県守谷市で街開きした常総ニュータウン・北守谷地区。計画人口32,000人という数字は同市の人口の半数に及びます。東京のベッドタウンとして発展を続ける同市では今も順調に人口が増え、高齢化率も全国平均に比べると低い“若い街”です。

総合守谷第一病院は広大な住宅街のほぼ中央に位置し、隣接する大きな公園と共に街のシンボルという風格を漂わせています。同院は、東京都葛飾区の「第一病院」を1947年から運営する社会医療法人社団光仁会の2番目の病院として1990年に設立されました。病床数203床、設備や検査機器も充実しており、周辺市からも患者さんが来院しています。

同院が物忘れ外来を設置し、認知症医療に本格的に取り組み始めたのは2011年4月のことでした。担当は、第一病院の脳神経内科医の野村誠先生です。週に1回の非常勤で診察しています。

「以前担当していた神経内科外来に認知症を疑って受診する患者さんが増えたこと、セミナーを開催すると熱心な参加者が多く集まるようになったこと、この地域に認知症の確定診断ができる医療機関が少ないことといった現状を見て、専門外来の開設を提案しました」と野村先生は語ります。

野村先生の専門は認知症と脳卒中。超高齢化が進む日本で神経内科医が取り組むべき課題ととらえ選びました。

 

専門外来に1日に8人の初診患者さんが訪れることも

物忘れ外来は予約制の火曜日午後の1枠で、開設当初は患者さんが1日1人という日もありましたが、現在では毎回4~5人、多い時は8人もの初診患者さんが訪れています。

初診では、問診と採血を行い、2週間ほど後の日程で検査を予約してもらいます。検査日にはMRIと神経心理検査(長谷川式簡易評価スケールとADAS(アルツハイマー病評価尺度))に加えて、より詳しい問診を行い、診断を下しています。

かかりつけ医からの紹介で同院を訪れた患者さんには、診断と投薬調整を行った後、再び紹介元に治療を委ねていますが、そうではない患者さんなど、継続して同院に通う方も少なくありません。

認知症患者さんが合併症で入院やリハビリが必要になった場合も、病棟やリハビリテーション科で対応が可能です。

神経心理検査はリハビリ科のスタッフが担っていますが、最近、新しい患者さんが増えて相談から初診まで1ヵ月かかるほどになってきました。

「フォローアップの患者さんも増えているので、安定している方には3ヵ月に1度の来院に抑えてもらっています。2015年4月から、私が当院の常勤になることが決まっているので、専門外来の枠やスタッフも増やして認知症医療チームを組織しようと考えています。充実した治療ができるようになると、今から楽しみです」と野村先生は語ります。

 

重症度も年代もさまざまな患者さんが受診

物忘れ外来に初診で訪れるのは、自ら不安を感じて受診するMCI(軽度認知障害)段階や軽度の方から、BPSD(周辺症状)に困ったご家族に付き添われて受診する重度の患者さんまでさまざまです。

最近は、生活が立ちゆかなくなった独居高齢者が、ケアマネジャーに付き添われて受診することも増えてきました。

「年代については、一度データを整理したことがあるのですが、やはり70歳以上が多く、70代と80代がほぼ同率でした。若年性認知症は、40代以下は少なく、50代後半から増えています」。

アルコール性の認知機能障害や“うつ病”と診断される患者さんも少なくありません。認知症の場合はアルツハイマー型が最も多く、次いで脳血管性、さらにレビー小体型や前頭側頭型の認知症の患者さんも受診しています。

「パーキンソン病などの患者さんも来られます。私も診ることができますし、別の曜日に神経難病を診る医師がいますので、連携して対応しています」と野村先生は語ります。

 

仕事、ご家族などの環境で受診や介護に差が

患者さんを取り巻く環境も多様です。同市の住民は、昔から農業を営んで暮らす方と、新興住宅地に住む方の二つの層に分けられます。

「農業などで毎年欠かさずやってきた作業は、認知機能が衰えても問題なくこなすことができます。その結果、病気の進行に気付くのが遅れる傾向があります。逆に、例えば会社で経理を担当している方が認知症になると、計算などは早い段階で支障がでるので、気付くのも早くなりますね」。

独り暮らしか同居する家族がいるかの違いによっても、発見・受診のタイミングは違ってきます。

同居家族の有無は介護力の差でもあります。住宅街のほうが核家族化しているイメージがありますが、農業が中心の地域でも子どもが独立して高齢者だけで暮らしていたり、老老介護になっていたりするケースが少なくありません。

社会福祉サービスの存在を知らない方も多いため、制度や手続きについて説明して、行政につなげることも医療者や医療ソーシャルワーカーの役目になっていると野村先生は語ります。

 

総合力を生かした認知症医療をめざす

市役所と連携して年に1~2度開催しているセミナーには、市民だけでなく、医療・福祉関係者の参加も増えてきました。医師会でも認知症を地域で支えるための取り組みを始めており、紹介や連携が生まれています。

同院では訪問看護を実施しており、訪問先の患者さんに認知症の症状が診られた場合、担当看護師から情報が入る仕組みになっています。今後さらにこの取り組みを進め、在宅で認知症患者さんを診られる体制をつくりたいと野村先生は考えています。

「具体的に動きだすのは、来春私が常勤になってからですが、脳神経内科、リハビリテーション科、訪問看護、地域連携室、居宅介護サービスなど、当院の力を結集し、さらに地域のクリニックや福祉サービスと連携して、守谷市ならではの認知症医療を実現したいと思います」。

葛飾区での経験も踏まえながら、住民のニーズに沿った地域医療体制を築く取り組みが、動きだそうとしています。

 

 

取材日:2014年7月22日

総合守谷第一病院の外観

社会医療法人社団光仁会
総合守谷第一病院

〒302-0102
茨城県守谷市松前台1-17
TEL:0297-45-5111

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