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地域密着の医療から始まった、介護との融合
<山梨県南アルプス市 医療法人高原会 高原病院>

医療法人高原会 理事長 高原病院 院長 高原仁先生 医療法人高原会 理事長
高原病院 院長 高原仁先生

消化器内科を専門とする高原仁先生が築いてきた、年中無休の介護サービス。地域密着の“かかりつけ医”としての使命感と、数十年前の“老人病院”(現在の療養型病院)での勤務経験が、認知症患者さんが安心して暮らせる環境づくりの原動力となっています。

長く診てきた患者さんが認知症に

南東に富士山を望み、日本で2番目に高い北岳を市北西部に擁する、自然と景観に恵まれた山梨県南アルプス市。市街地南部で1986年に開院した高原病院は、現在42床の療養病床を備え、内科、消化器科、循環器科、人間ドックを診療科目とする外来では子どもから高齢者まで広く診察・治療する、地域に根ざした医療を実践しています。

認知症治療とは特に掲げてはいませんが、多くの認知症患者さんが同院で治療を受けています。「長く診てきた患者さんが高齢になり、認知症を発症されるのは自然なことです」と、理事長であり院長でもある高原仁先生は語ります。

患者さんの既往歴はもちろん、現役時代の仕事内容や家族構成なども熟知している“かかりつけ医”だからこそできるきめ細かな配慮が、同院の認知症治療の大きな特色です。

「認知症患者さんの多くが身体疾患も抱えていますが、どちらの病気もできるかぎり並行して診ていくのがかかりつけ医の役目だと考えています。自力で歩き回れる認知症患者さんの場合、階段や窓が危ないので入院は難しいですが、ご自宅や施設から通って来られる患者さんも多くおられますし、訪問診療も行っています」(高原先生)。

 

総定員60人の認知症対応型デイサービス

医療法人高原会では、高原病院のほかに多くの介護施設を運営しています。デイサービスは、一般利用者向けが2施設計85人、認知症患者さん向けが5施設計60人の定員。ショートステイは3施設計65人、そのほか小規模多機能型居宅介護施設も2施設運営し、訪問介護サービスも実施しています。驚くことに、そのすべてが年中無休でサービスを提供しています。

介護・福祉施設をこれほど充実させてきた原点には、高原先生が若手医師時代の経験がありました。東京の大学病院で消化器内科医としての経験を積んでいたころ、“老人病院”(現在の療養型病院)で非常勤で働いていたのですが、当時、認知症は診断も正しい治療やケアの方法も確立されていませんでした。

「患者さんの心を置き去りにしたまま、身体疾患はできるだけのことをして治療をする時代でした。命を救うのが医師の仕事であるのは確かですが、『これが正しい医療なのだろうか』とずいぶん悩みました」と高原先生は当時を振り返ります。

 

「介護保険制度でお年寄りを救えるかも!」

高原先生が東京から故郷に戻り、実家の病院で地域医療に取り組み始めた1994年ごろ、介護保険の制度が動き始めました。

「参議院介護保険法案に関する地方公聴会で公述人を務めることになり、いろいろと勉強していくなかで、若い時に見た“老人病院”の風景が脳裏に鮮やかによみがえってきました。そして『介護保険制度なら高齢の患者さんを救えるかもしれない!』という期待を抱いたのです」(高原先生)。

リフレッシュデイサロンいますわ温泉 リフレッシュデイサロンいますわ温泉

介護保険制度が始まると同時にデイサービスセンターを開設したところ、患者さんに高齢者が多かったこともあり、定員はすぐに埋まりました。ひとつの施設にさまざまな症状の利用者さんが集まると、一人ひとりに適切なケアができないという課題が明らかになりました。それぞれの症状・ご家族の状況などに応じて適切なケアを受けられるようにいくつかの施設に分け、身体疾患がある方向けの施設を病院の近くに設置して何かの時にはすぐに診察できるように配慮し、介護施設に行きたくないという方も通いやすい、温泉を備えたデイサービスセンターを造るなど、特徴のある施設が少しずつ増えて、現在のようなネットワークが完成したのです。

利用者さん一人ひとりと向き合う介護

地域密着型認知症対応型デイサービス寛 介護福祉士 浅川真紀さん 地域密着型認知症対応型
デイサービス寛
介護福祉士 浅川真紀さん

地域密着型認知症対応型デイサービス寛 施設管理者 飯窪京子さん 地域密着型認知症対応型
デイサービス寛
施設管理者 飯窪京子さん

地域密着型認知症対応型デイサービスゆとり 施設管理者 小澤恵さん 地域密着型認知症対応型
デイサービスゆとり
施設管理者 小澤恵さん

地域密着型認知症対応型デイサービスゆとり介護福祉士 青木美樹さん 地域密着型認知症対応型
デイサービスゆとり
介護福祉士 青木美樹さん

デイサービスセンターのひとつ、地域密着型認知症対応型デイサービス 寛(くつろぎ)を利用しているのは、重度の認知症で意思の疎通も難しい方がほとんどです。

「一日の流れのどこかで不穏になってしまわれる利用者さんもいます。すべての利用者さんがそれぞれに毎日を穏やかに過ごせるように、介護・医療スタッフみんなで情報共有しながら工夫を重ねる毎日です」と語るのは、介護福祉士の浅川真紀さん。

同じく介護福祉士で同施設管理者である飯窪京子さんは「利用者さんに対して敬語を使うのがルールですが、親しく接する場面も必要です。利用者さんもスタッフもストレスを感じずに過ごせる職場づくりも大切にしています」と語ります。

同院に併設する認知症対応型デイサービス ゆとりを利用されるのは、全員が入所施設で暮らす認知症患者さんです。定員が少人数であることを生かして、利用者さんそれぞれが好きなこと、やりたいことができるよう、極力、個別に関わるようにしているといいます。

「職員同士とても仲が良いのですが、温かい雰囲気が利用者さんにも伝わって、落ち着いて過ごせていると思います」と語るのは、介護福祉士で同施設の管理者でもある小澤恵さんです。

「入浴を頑なに拒否するなどコミュニケーションを取りにくかった利用者さんが、笑顔で入浴してくれるようになるなど、地道な働きかけの成果が見えた時は本当に嬉しいですね」と青木美樹さん(介護福祉士)も語ります。

 

入居施設不足という課題にも挑む

「今、足りないのは入所施設。特別養護老人ホームに入りたくても入れない高齢者が多くおられます。特養に入れるまでの“つなぎ”が必要だと考えて、住宅も造ってきました」と高原先生は語ります。

5拠点・76戸を整備したサービス付き高齢者向け住宅では、介護保険を利用して特養に入所するのと同程度の個人負担で暮らせるようにと、さまざまな工夫をしてきました。以前は訪問診療の点数が比較的高かったので、その分、入居費用を抑えるという計算で施設を運営していましたが、2014年度の診療報酬改定で、介護施設やグループホームなどへの訪問診療点数が大幅ダウン、さらに電気料金の値上げや消費増税が経営を圧迫しているといいます。

「なんとか据え置きでと頑張っていたのですがどうにもならず、月2万円の増額をお願いすることになりました。しかし、それが払えないという患者さんは大勢いらっしゃいます。年金で利用できる施設やサービスをどう充実させるか、工夫する余地がある制度にしてもらえることを切に願います」と高原先生は語ります。

 

高齢者に選ばれる街づくりも視野に

この地で高齢者の医療と介護に尽力することをライフワークと考える高原先生が抱く将来展望は、同グループの病院・介護施設だけでなく、地域全体で高齢者を支える仕組みをつくることです。

「南アルプス市は東京からの交通の便が良く、とても暮らしやすくて、富士山も見える素晴らしい街です。都会で働いてリタイアした元気な高齢者に、セカンドライフを送る場所として選んでもらえる街をつくり、介護サービスを産業として安定させたいのです。それができてこそ、快適で安全な老後を過ごせる街になると思います。ぜひ実現したいですね」(高原先生)。

 

 

取材日:2014年8月20日

医療法人高原会高原病院の外観

医療法人高原会 高原病院

〒400-0422
山梨県南アルプス市荊沢255
TEL:055-282-1455

施設のホームページへ

 

あすなろデイサービス小笠原センターの外観

医療法人高原会
あすなろデイサービス荊沢センター
地域密着型認知症対応型デイサービスゆとり

〒400-0032
山梨県南アルプス市荊沢247
TEL:055-236-5811

施設のホームページへ

 

地域密着型認知症対応型デイサービスゆとりの外観

医療法人高原会
あすなろデイサービス小笠原センター
地域密着型認知症対応型デイサービス寛

〒400-0306
山梨県南アルプス市小笠原403-1
南アルプス市小笠原総合福祉プラザ2F
TEL:055-280-1711

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