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外科・内科それぞれの視点から患者さんに最適な診療を考える
<神奈川県横浜市 医療法人社団けいしん会 いとう横浜クリニック>

認知症疾患医療センター長 小松弘幸先生 いとう横浜クリニック 顧問
伊藤建次郎先生

多摩田園都市の一画、たまプラーザ駅の近隣に立つ、いとう横浜クリニック。脳神経外科外来と乳腺外来をそれぞれ専門医が担当し、院内にMRIを備えるなど充実した体制で、地域に根ざした診療に取り組んでいます。

5,000件以上の脳神経外科手術経験を経て外来診療へ

脳神経外科と内科を標榜し、脳神経外科外来と乳腺外来を持つ、いとう横浜クリニックは、2007年に開設しました。院長の父であり、顧問を務める伊藤建次郎先生は、脳神経外科の専門病院で5,000件を超える手術を執刀・指導したベテランの専門医です。現在は手術の現場から離れ、同クリニックで外来の診療に当たっており、近年、地域で増加傾向にある認知症にも積極的に向き合っています。

外科・内科の両面から考える認知症診療の意義を、伊藤先生は次のように話します。

「正常圧水頭症や慢性硬膜下血腫などからくる認知症状は、手術による効果が期待でき、実際に私も行ってきました。しかし、認知症の方の中では少数ですし、元々外科が専門とはいえ、外科的に対応できない患者さんを放っておくことなど、もちろんできません。薬の処方や生活環境の見直しなどで症状が改善する場合もありますから、外科・内科の両面から患者さんにアドバイスし、治療に取り組んでいます」。

家庭内での対応に悩み、ご家族が相談に

認知症を疑い、同クリニックに初めて来られた方の中には、自分の意思で来院する方もいますが、そういう方の多くは診断をしても、問題点はありません。むしろ、ご家族に付き添われて来院しながらも「私は大丈夫だ。なぜ病院に連れてきたのか」などと反発される方にこそ認知症である可能性があると伊藤先生は話します。

ご家族が連れて来られるきっかけは、ご本人が同じことばかり何度も繰り返し話す、家の中の物を壊すなど、日常生活に困る症状が見られたときです。

簡易検査と画像診断、他科との連携で総合的に判断

初診の方は、まず看護師が長谷川式簡易評価スケールやMMSE(認知機能検査)で検査をします。

伊藤先生は「これらの検査で、認知症状があるかどうかだいたい分かりますが、耳が遠くきちんと聞こえていないせいで適切な返答ができないことがあるので気をつけています」と話し、口頭で行える簡易検査にも細心の注意を払っています。

問診は基本的にご家族と一緒。「怒り口調で話される方の場合、元々そうなのか、以前は優しかったのに変わったのか、ご家族に聞かないと分かりませんから」。

続いて、脳のやせ具合や隠れ脳梗塞などを確認するために、必ず画像診断を行います。

「脳内に血や水がたまっていることもありますし、先ほど述べたように認知症は外科的な要因も考えられますので、客観的に判断するうえで画像診断は重要です」。

伊藤先生は、横浜新都市脳神経外科病院でも外来を担当しており、SPECTなどは検査体制が充実した同院を紹介しています。また、うつの症状が見られるときには提携している精神科に診察を依頼するなど、柔軟に連携して総合的に判断しています。

プライドを傷つけないよう常に患者さんを敬う

伊藤先生は診察で患者さんに接するとき「何よりもご本人の尊厳、プライドを大切にしています」といいます。

たとえ日常生活において何らかの問題があったとしても、それを頭ごなしに指摘するばかりではご本人は傷ついてしまい、治療への意欲を無くす恐れがあるからです。ただ、ご家族から普段の生活の状態などを聞き取るのは重要なので、必要に応じて別々にお話を聞いています。

「若い人なら問題を指摘されたことをきっかけに発奮することもあるでしょうが、高齢の方は多くの場合、がっくりきてしまいます。問題を指摘するよりも、良いところ、できることを褒めるのが大切。ご家族は、いつも敬意を持って患者さんに接してほしいですね。ご家族の敬意や優しさがなくなると、症状が悪い方向に進む可能性が多分にあります。診察前に手紙でご本人の状態を知らせてくださるご家族もおられ、ご本人のプライドを大切にするという面では、非常に好ましいことだと思います」。

認知症に効果的な日々の「3本柱」

認知症を予防する、あるいは進行を遅らせるために、伊藤先生は高齢者や患者さんに、次の「3本柱」の実践をアドバイスしています。

まず、食事は栄養のバランスに気を配り腹六分目~八分目にしておくこと。おなかいっぱい食べて寝るのは、決して体に良くないからです。

次に大切なのは日課として運動することで、ラジオ体操やウォーキングがおすすめ。体を動かすと血流が良くなり、脳の血流も良くなるため、認知症の予防や進行抑制が期待できます。

三つめは、余計な心配はしないようにすること。スレストをためないようにし、楽しいこと、希望が持てることを考える習慣をつけるのがポイントです。

「年を取れば認知症に限らず、脳卒中で倒れないかなどいろんな心配は出てきます。しかし、考え込んでも仕方がありません。料理や洗濯など自分でできることはどんどん自分でやり、生き生きと生活することが大事です」。

薬局との連携が必要

伊藤先生は「毎日の生活を楽しく」というアドバイスを送る一方、「お薬の飲み忘れがないよう、しっかり服用管理をしてほしい」と訴えます。

飲み忘れを注意してくれるご家族が同居している場合は比較的安心ですが、単身高齢者の中には、1ヵ月分しか処方していないにもかかわらず、3ヵ月後に来院される方もいるといいます。

「『計算が合いませんよ』と指摘はしますが、強く問い詰めるわけにもいきません」と苦笑する伊藤先生は「こうした服用の問題を含め、薬局などとの連携がこれからの課題」だと指摘します。

診療が必要な方を適切な医療機関へ紹介するシステムを

これからの地域医療を考えるとき、伊藤先生は、これまでの長い経験を踏まえて次のように指摘します。

「日本の医療の良い面は、誰でも気軽に行ける病院が街中にあることです。たとえ患者さんと医師とのあいさつ程度の診察だったとしても、それが健康管理につながるのなら結構なことです」。

そう語る一方で、伊藤先生は「本当に診察を受けに来るべき方がちゃんと来ているのかどうか疑問」だと訴えます。

「地域に住む方の中で診療を受けるべき方が受けているのか、それがチェックされ情報管理されていればいいのですが、実際はそうなってはいません」。

「診療が必要な方を適切な医療機関にきちんと紹介するシステムが必要でしょう。あらゆる病気を全部診られる病院なんてありません。早く診断をつけて、早く適切な治療を受けられるようにする。これが基本です」。

在宅医療の拡充が課題

そして伊藤先生は、少子高齢化や独居高齢者の増加という今そこにある問題に対して、在宅医療の重要性を指摘します。

「自宅で治療を受けられるのであれば、自宅で暮らしたいと考える方はもちろん多いと思います。今後、高齢化がさらに進むにつれ、医療機関の受け皿を増やすとともに、在宅医療をより拡充しなければなりません。在宅医療はチーム対応が基本ですから、医師のほか、看護師、ケアマネジャー、介護士など多くのスタッフが必要です。そうした人員の確保やコスト負担の問題など、難しい課題が多々あるのは、認めなければなりません。しかし、難しいからといって、やらないわけにはいかないのです」。

 

 

取材日:2016年11月11日

いとう横浜クリニックの外観

医療法人社団けいしん会
いとう横浜クリニック

〒225-0002 
神奈川県横浜市青葉区美しが丘2-17-2
TEL:045-902-9201

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