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一人の患者さんと長く関わり、若い人への啓発にも注力することで、
住みやすい地域づくりに貢献
< 沖縄県浦添市 医療法人太陽会 かりまた内科医院 >


院長 狩俣陽一先生
院長 狩俣陽一先生

沖縄県浦添市にあるかりまた内科医院は、30年以上にわたってかかりつけ医として地域の人々に寄り添ってきました。患者さんの高齢化に伴い、認知症診療にも積極的に取り組むだけでなく、関連のグループホームやデイサービスと連携し、また、浦添市から委託を受けて地域包括支援センターも運営するなど、福祉の面からも認知症の人やご家族を支えています。

時代の流れに合わせ、高齢者に福祉サービスや住まいも提供

かりまた内科医院のある浦添市は、高齢化率が15.8%(2014年9月現在)と比較的低く、“若いまち”と言われています。呼吸器内科を専門とする院長の狩俣陽一先生が1982年に開業した同院は、子どもから高齢者まで、幅広い医療で地域の安心に貢献してきました。

若いまちとはいえ、同院のある神森中学校区は市全体に比べて高齢化率が高く、後期高齢者率も高いという特徴があります。着実に少子高齢化が進む環境で医療を提供し続けてきた同院では、開業当初に壮年期だった患者さんは高齢期を迎え、当時高齢だった患者さんはさらに年を重ねているため、認知症への対応が必須になってきました。

医療法人太陽会が同院での診療だけでなく、認知症の人を受け入れるデイサービスや、認知症の人が暮らすグループホームを開設したのも、時代のニーズに合わせた結果です。

長い付き合いだからこそ、ささやかな変化を察知

認知症の診断では、診察と問診、さらに必要があれば画像診断を行っています。狩俣先生は、“治る認知症”を見落とさないこと、精神疾患と認知症をしっかり区別することを重視しており、症状によっては、他の診療科の先生や専門医につなげています。

狩俣先生の強みは、地域に密着し、一人の患者さんを長く診療してきたことで、わずかな変化をキャッチし、早期治療につなげられることです。

「限られた診療時間で認知症に気付くのは難しいですが、薬の飲み忘れなどで生活習慣病のコントロールがうまくできない人が、実は認知機能が低下していたということもあり、ささやかな変化が認知症の早期発見につながることがあります」(狩俣先生)。

また、狩俣先生は介護者にしっかり寄り添うことで、認知症の人が地域で生活し続けられることを目標としています。

もちろん、狩俣先生の視線の先には、高齢者に限らず幅広い年齢層の患者さんがいます。地域の人が健康な生活を送るためのフォローが同院の役割だと語る狩俣先生は、特定健診で隠れた疾患を見つけるなど、「倒れてから治すのではなく、予防こそ在宅療養支援診療所でもある当院の役割」だと強調します。

グループホームで自宅と同じような生活を

明るく広々としたグループホーム明るく広々としたグループホーム
グループホーム「でぃだの家 うちま」 管理者 大兼久皆子さんグループホーム「でぃだの家 うちま」
管理者 大兼久皆子さん

一人ひとりに合わせた作業療法を提供一人ひとりに合わせた作業療法を提供

同院の3階には、認知症の人を対象とした「グループホームてぃだの家 うちま」があります。グループホームは、少人数で家庭的な雰囲気の中、共同生活を送るのが特徴です。職員は、自分の家族のように認知症の人に寄り添い、自宅にいた頃と同じような生活ができるよう配慮しながら、一人ひとりの要望に耳を傾けます。車いすで近所を散歩したり、園芸が趣味の人とは車を利用してホームセンターに出かけたり、外出を好まない人とは一緒にテレビを見るなど、それぞれに合わせた過ごし方をしています。

しかし、時には要望に応えられないこともあります。管理者の大兼久皆子さんは、「ご要望通りにできない日にはきちんと理由を説明して、必ず次の約束をし、その約束を守ることで、利用者の方にも信頼していただけます」と語り、誠実な対応で信頼を得ています。

同じ建物内に医院があり、速やかな医療連携ができるのも同ホームの特徴です。職員が常に利用者さんに目配りし、普段と少しでも違うと感じれば、狩俣先生に連絡したり、外来の看護師に相談したりします。

「目立った症状もなく、バイタルサインに異常がなくても、いざ受診すると隠れた疾患が見つかることもありました。建物内に医療機関があり、しっかり連携できていることが病気の早期発見とご家族の安心につながっています」(大兼久さん)。

ご家族との関係性も大切にし、こまめな連絡も

グループホーム「でぃだの家 うちま」 ケアマネジャー 照屋寛史さんグループホーム「でぃだの家 うちま」
ケアマネジャー 照屋寛史さん

同グループホームでケアプランの作成や介護を担当するケアマネジャーの照屋寛史さんは、「言葉の使い方一つで認知症の人の態度は変わります。認知症の人とご家族との関係性にも目を向けています」と話します。ケアプランの作成では、ご本人に要望を出してもらうことが難しい場合は、ご家族に確認をします。なかなか会いに来られないご家族には、グループホームでご本人が楽しく生活している様子をこまめに報告するなど、距離が開かないよう配慮しています。

介護に不安を感じていたご家族には、利用者さんの一時帰宅の前に、照屋さんが地域包括支援センターに連絡し、認知症サポーター養成講座を受講できるように手配しました。

「ご家族も喜んで受講されました。講座を受講したことで認知症への理解が深まり、以前のように利用者さんとご家族が衝突することもなくなりました」(照屋さん)。

体操や音楽療法で笑顔あふれるデイサービスに

同院ではデイサービスも開設し、認知症の人も受け入れています。デイサービスでは、下肢筋力の維持を目指す重錘トレーニングやパタカラ体操(口腔機能訓練)などを指導、音楽療法や手工芸などのレクリエーションを実施しています。帰宅願望が強い利用者さんには、気持ちが紛れるように、タオルを畳むなどの作業をお願いしています。

デイサービス 管理者 安里究さんデイサービス 管理者 安里究さん

デイサービスの管理者である安里究さんは、「役割を担ってもらうことで機能低下を防ぐとともに、達成感を得られるようにしています」と話します。

狩俣先生が「デイサービスでは利用者さんがいつも笑っています」と話すように、職員が沖縄の民謡に合わせて踊りを披露したり、声を出して笑う体操をしたりするなど、利用者さんが笑顔になる機会を多くつくっているのも特徴です。

「私自身も利用者さんとはいつも笑顔で接するようにしています。利用者さんも笑顔になり、『あなたの笑顔はいいね』と手を握ってくれたときなどは、やりがいを感じますね」(安里さん)。

地域のイベントで介護や認知症についての啓発も

グループホームは認知症の人の生活の場であるだけに、地域との交流も盛んです。近隣の公民館の行事には利用者さんも必ず参加し、公民館の館長や児童センターのセンター長を定期的に招くなどの交流も行っています。

同グループホームでは認知症の啓発活動にも力を入れています。認知症の人が安心して暮らせる地域をつくるための一歩として、認知症の人やご家族、支援者がたすきをつないで北海道から沖縄までリレーするプロジェクト「RUN TOMO-RROW(略称:RUN伴)」に利用者さんが参加し、1区間を完走しました。

また、介護や認知症への理解を深めるために浦添市が毎年行っている総合福祉展「バリアフリーオリンピック」にも、2016年は地元の神森中学校区で開催されたこともあり、同法人の職員がスタッフとして参加しました。安里さんは「若い人が介護に関わる機会が減っているので、これをきっかけに関心を持ってほしい」と語り、中学生や高校生など次世代を担う若者も含め、地域の人たちに広く情報を発信しています。

地域の人の医療や介護の情報を収集し、子どもから高齢者まで見守る

同院の中には、神森中学校区を担当する地域包括支援センターが設置されています。狩俣先生は「当院の役割は医療を提供するだけではなく、地域の人に必要な医療や介護が行き届いているか、常に情報を集める必要がある」と考えています。同院には、地域包括支援センターの職員が地域の人々から相談を受け、必要な支援ができるよう、関連施設や外部の機関と連携する体制がすでに整っています。地域包括支援センターとは2週間に1度会議を開いて情報を共有しており、多忙を極める狩俣先生も会議に加わり連携を強めていきたいと意欲を持っています。

高齢者は転倒しやすいなど、認知症以外にもさまざまなリスクがあります。この地域では、地域包括支援センターを中心に、交番、民生委員、自治会の代表などによって、高齢者だけでなく、子どもも含めた全ての地域住民を見守るSOSネットワークの構築が進んでいます。

狩俣先生とスタッフの皆さん狩俣先生とスタッフの皆さん

「学校や幼稚園などとも手をつなぎ、住みやすい地域にしていくにはどうすればいいかを常に考えています。地域連携をさらに強化し、また、介護を担う次世代も育成して、子どもから高齢者まで地域の全ての人が生き生きと暮らせるように、支え続けていきたいですね」(狩俣先生)。

 

 

取材日:2016年12月12日

医療法人太陽会 かりまた内科医院の外観

医療法人太陽会 かりまた内科医院

〒901-2121
沖縄県浦添市内間4-23-21
TEL:098-878-5126

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