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認知症の人を皆で支える街づくりを目指す
<福岡県久留米市 医療法人 音成(ネシゲ)神経内科・内科クリニック>

院長 音成龍司先生院長 音成(ネシゲ)龍司先生

久留米市では、市と医師会、久留米大学が連携し、認知症の公開講座を開催するなど多彩な取り組みを行い、老若男女を問わず認知症サポーターも増加しています。その中で精力的に啓発活動に励んでいるのが、音成神経内科・内科クリニックの院長、音成(ネシゲ)龍司先生です。地域に住む一人ひとりが認知症についての理解を深め、皆で認知症の人を助けられる街づくりを目指し、幅広い世代に向けた、さまざまな活動を行っています。

神経内科での30年以上の経験に基づく的確な診断

カラフルな待合室カラフルな待合室

神経内科・一般内科・リハビリテーション科・心療内科を標榜し、地域の医療を支えている音成神経内科・内科クリニックの院長で久留米大学医学部臨床教授でもある音成龍司先生は、山口大学医学部を卒業後、佐賀医科大学(現 佐賀大学医学部)、2年間のアメリカ留学、柳川リハビリテーション病院を経て、1999年に久留米市に同クリニックを開業しました。脳波研究の第一人者でもあり、その功績が認められ、国内外で多くの賞を受賞しています。

30年以上にわたり神経内科専門医として研鑽を積んだ音成先生は、認知症に対しても豊富な知識を持っています。診療では、ご本人やご家族への問診、CT、MRI、血液検査などにより、認知症の種類を鑑別。その正確な診断への信頼は高く、他院から認知症の診断を依頼されることも多々あります。

安心感を与える笑顔と、温かな応対

認知症のケアで一番大切なのは、ご家族をはじめ周りの方の対応だと音成先生は語ります。

「認知症が進行する中で、お互いに衝突して傷ついてしまうケースもあります。そうならないように、認知症の方との正しい接し方を、早い段階からしっかりお伝えすることが私たちの役割だと考えています。そして、ご本人を診ることに加え、ご家族のことも見守り、お互いが良好な関係を築けるように声をかけながら、全力でサポートし続けるようにしています」。

そんな音成先生が考える、認知症の人と接するときのポイントは、安心感を与えること。自身も診療の際、常に笑顔でいることを心がけていると言います。

「ご本人が入室されたら、私は必ずその方の目の前に立ち、笑ってお辞儀をします。すると、それまで険しい表情をしておられても、途端にニコッと微笑まれるのです。それは笑顔とお辞儀によって、安心感が生まれるからです」。

認知症の人に安心感を持ってもらうことは、周りの方のプラスにもつながると音成先生は話します。

「認知症が進行すると、ご家族に対して『どなたですか?』などと言われることがあります。ご家族が抱く悲しいお気持ちは痛いほどわかりますが、そこで例えば、『あなたの昔からのファンですよ』などと、笑顔で言ってみましょう。ご本人が安心して笑顔になれば、ご家族のお気持ちもすっと和らぎます」。

認知症サポートの輪を広げる活動

啓発のために、さまざまな情報を発信 啓発のために、さまざまな情報を発信

音成先生は認知症の啓発活動にも力を注いでいます。きっかけは、認知症の親を持つ友人との交流や、知人が運営する“ほっとカフェ(認知症予防カフェ)”のサポートでした。そこから認知症の人やご家族、患者会の人々と接する機会が増え、「皆さんを応援したい」との思いが高まったそうです。定期的に、ほっとカフェやコミュニティセンターなどで認知症についての講演も行い、これまで訪れたコミュニティセンターは数十ヵ所にものぼります。

啓発活動を通じて音成先生が目指すのは、地域の強いつながりです。高齢社会となり独居の高齢者が増えている現在、誰にも気づかれることなく認知症が悪化する人も少なくありません。認知症が進んだ人は病識がなく、自分一人では病院を訪れることが難しいからです。

「大切なのは、その方の異変に気づき、『一緒に病院へ行きましょう』と声をかけてくれる方が周りにいること。そのためには、高齢者が独り住まいになったときから、ご近所の方々が親しくしておく必要があります。言い換えれば、地域ぐるみで高齢者をサポートする街づくりが求められているのです」。

その取り組みの一つとして、音成先生は、認知症の人とそのご家族の応援者である認知症サポーターの養成支援に関わり、講義を担当するなどの活動も行っています。幅広い年代の方々に認知症について知ってもらい、サポーターになってもらうことで、認知症の人や高齢者も安心して暮らせる優しい街の実現を目指しているのです。

また、高齢社会を支える次世代の育成を目的に、2013年から“ドクターブンブン”を毎年主催。これは久留米市の小・中学生を対象とした参加無料の職業体験イベントで、現役の医師などが子どもたちに体験授業を行う“子ども医学部”をはじめ、カフェや新聞記者、畳作り、造園業など、いろいろな仕事が体験できるものです。

「きっかけは、全国的に高齢化が進む中で、街の将来を担う若い世代の現状に不安を抱いたことでした。医療環境が充実した久留米市で、地元に愛着と誇りを持てるようなイベントを開催したい、子どもたちに目的意識を持って職業に就いてほしいと考えスタートしました。このイベントをきっかけとして、視野を広げ、高齢社会の支えとなる芯の強い大人になってもらいたいですね」。

さらに、2016年には、“一般財団法人やさしい街”を立ち上げ、子ども・障がい者・高齢者が安心して暮らせる街にするための活動も支援しています。

笑顔で行う体操で、一人ひとりの健康維持をサポート

高齢者の健康維持に役立つDVD、さまざまな情報を信発 高齢者の健康維持に役立つDVD

音成先生は、地域全体での認知症サポートの必要性を説く一方、一人ひとりが行う対策も重要だと考えています。2017年には、オリジナルソングを歌いながら笑顔で行う“笑顔のパーキンソン病ラジオ体操”のDVDを制作しました。

「この体操は、笑顔が乏しくなる、声が小さくなる、動作が遅くなるなどの、パーキンソン病の進行防止を目的に考案しましたが、レビー小体型認知症のパーキンソン様症状や、高齢で歩行時にふらつきを感じる方、日常動作が遅くなってきた方にもお勧めです。約7分と短時間でできるので、毎日続けられる、自分のペースでできる、楽しくて体が軽くなるなどと好評をいただいています。パーキンソン病患者さんのリハビリにはもちろん、高齢者の健康維持に広く役立てていただければと思っています」。

30代から始める認知症予防

さらに音成先生が強調するのは、認知症が高齢者だけの問題ではないということです。認知症の予防対策は少なくとも30代から実践するのが望ましいと考え、そのことを広く知らせるべく、本も執筆中です。

「人の脳には30代半ばから、アルツハイマー型認知症の原因と言われているアミロイドβタンパク質やタウタンパク質がたまってくると考えられています。若いからと油断せず、しっかりと認知症についての知識を深め、予防を行っていただきたいと思います」。

一方、近年では、これらの物質が脳にたまっていても、ライフスタイルや前向きな考え方などで、認知症を防ぐことができるとの報告もあります。その一例として、音成先生はアメリカの修道女678名を対象にした “ナン・スタディ”を挙げます。

「ある80代の修道女の脳内には、アミロイドβタンパク質などが多く蓄積していました。にもかかわらず、彼女は生前、認知機能に異常がなく、非常にお元気だったのです。その理由として、若い頃の語彙力や、好奇心旺盛でポジティブな考え方などが影響したと考えられています。このような研究によって、効果的な認知症予防の方法が確立されつつあるので、最新の情報も多くの人に伝えていきたいと考えています」。

高齢者の暮らしやすい街を目指して

認知症の人をはじめ、高齢者が住みやすい街をつくるべく、認知症の診療や、さまざまな社会活動に日夜励んでいる音成先生。今後は、認知症の啓発活動に、地域のデイケアセンターやデイサービスセンターなどと協力していきたいと語ります。

「目標は、認知症の方や高齢者にとっても住みやすい街にしていくことです。そのためにも、一人でも多くの市民に認知症サポーターになってもらえるように、地道に活動を続けていきます」。

 

取材日:2017年9月6日
医療法人 音成(ネシゲ)神経内科・内科クリニックの外観

医療法人 音成(ネシゲ)神経内科・内科クリニック

〒830-0023
福岡県久留米市中央町38-17
TEL: 0942-36-6855

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