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慎重な鑑別診断と経過観察を重視し、適切な治療を地域に提供
<神奈川県川崎市 医療法人社団伸和会 多摩脳神経外科 >

院長 諌山和男先生院長 諌山和男先生

多摩脳神経外科は、地域の生活の拠点として土地区画整理事業が進む登戸・向ヶ丘遊園駅周辺地区で認知症医療に取り組むクリニックです。MRIやCTなどの最新機器を備えて検査体制を充実させ、院長の諌山和男先生が適切な治療につなげるための正確な診断に尽力しています。

地域に根ざし、脳疾患を中心に幅広い治療を

開放感のある吹き抜けの待合室 開放感のある吹き抜けの待合室

脳神経外科の専門医である諌山和男先生が向ヶ丘遊園駅近くに多摩脳神経外科を開設したのは、2001年のことです。脳神経外科のほか、内科、リハビリテーション科、整形外科を標榜し、脳疾患を中心に幅広い疾患に対応しています。2016年に400mほど南西の現在の場所にクリニックを移転したのを機に、MRIなどの検査機器を揃え、黄色を効果的に使った明るいデザインの院内で地域に根ざした医療を提供しています。

大学病院や留学先の米国で研鑽を重ねてきた諌山先生は、脳神経外科医として、頭部外傷や脳血管障害はもちろん、以前から正常圧水頭症などいわゆる“治る”認知症や脳血管性の認知症などの治療にあたってきました。同クリニックの開業後は、地域に根ざした医療を実践する中で、認知症の人を診療する機会が次第に増えてきたといいます。多摩区は高齢化率が19.09%(2016年4月現在)と比較的低い地域ですが、年々、高齢者の数は増え、独居の人が多くなっていると諌山先生は感じています。

「一人で生活する中で困ることが増えてきて、認知症ではないかと不安に思って受診される方が多いですね。もの忘れを気にして受診する方が増えたのは、認知症が一般的に知られるようになった影響もあると思います。生活習慣病のコントロールはかかりつけ医のもとで行い、もの忘れについては当クリニックに相談する方も少なくありません」(諌山先生)。

地域からの信頼も厚く、かかりつけ医からの紹介だけでなく、地域包括支援センターから認知症の症状がある人についての相談を受けることもあり、同クリニックは「かかりつけ医と大きな病院の中間的な位置づけなのでは」と諌山先生は分析します。

多くの情報から慎重に鑑別診断、大学病院との連携も

診断に活躍するMRI診断に活躍するMRI

同クリニックでは認知症の初診の人には、問診を行ったうえで、必要と判断した場合には長谷川式簡易評価スケールやMMSE(認知機能検査)、画像検査を行います。ご家族など付き添いの人がいるときには、ご本人とは別の場所でお話を聞き、その内容や問診、検査結果などさまざまな観点からご本人の状態を把握して診断しています。1.5テスラのMRIを備えており、受診の当日に検査結果までわかるのが同クリニックの強みですが、あえてその日のうちには診断をつけず、もう少し時間をかけて認知症かどうかを見極めることもあります。

「画像検査の結果が全てではありません。画像検査や長谷川式では明らかな認知症の兆候があっても、経過を診ていくと進行しない方もいます。認知症かそうでないかがはっきりしないときは初診の一日だけで判断せず、慎重に診断する必要があると考えています」(諌山先生)。

診断がつけばご本人やご家族に説明をして薬物療法を開始し、介護などが必要であれば介護保険の利用も提案します。

また、認知症はいくつかのタイプに分かれますが、複数のタイプの症状があらわれている人もいます。タイプによって治療法が異なるため、経過観察をしっかり行い、必要に応じて治療も変えていきます。場合によっては、より高度な検査が可能な大学病院に鑑別診断を依頼します。

「若年性の認知症が疑われる方も、大学病院に鑑別診断をお願いしています。SPECTなどのより詳しい検査が必要になると思いますし、高齢の方とは社会的背景も違うので、診断はより注意深く行うべきだと考えています。他の先生にも診ていただくことでさらに正確な診断につなげています」(諌山先生)。

大学病院などに鑑別診断を依頼しても、諌山先生と同じ診断がつき、治療は紹介先ではなく同クリニックで行うことがほとんどですが、諌山先生は鑑別診断には慎重を期すことを大切にしています。

筋力トレーニングを行うデイサービスも開設

同クリニックでは旧クリニックの2階に、介護認定された人を対象としたデイサービス施設「アイ・メディカルフィットネス登戸」を2007年に開設しました。膝や腰の疾患、加齢や入院生活で筋力が低下している人などを対象としたデイサービスで、軽い運動や機器を使った筋力トレーニングを行って筋力強化を目指します。入浴やレクリエーションなどは行わず、筋力トレーニングに特化したプログラムを提供しており、午前と午後それぞれ約20人が利用しています。

開設当初は認知症の人の利用を想定していたわけではありませんが、要支援から要介護2までの人を対象としているため、認知症の人にも対応するようになりました。筋力強化を目指して運動することは、認知症にも有効ではないかと諌山先生は考えています。

「体を動かすことは脳や体の健康に影響し、笑顔が増えますね。認知症を直接治すというわけではありませんが、筋力が維持・向上し、ご自分でできることが増えるということは認知症の進行予防にもつながるのではないでしょうか」(諌山先生)。

施設に足を運び、利用者さん同士が会話を交わすことも心身の健康維持につながります。同施設にはコミュニティスペースが設けられ、プログラムの最後にはお茶を飲みながらのクールダウンが用意されています。2011年には隣接する麻生区にも同じプログラムを取り入れた「アイ・メディカルフィットネス新百合ヶ丘」を開設し、より多くの人を受け入れられる体制を整えました。

スムーズな診察・検査のために、チームワークで対応

諌山先生は同クリニックの認知症診療について、「認知症の方への対応は受付から始まっています。スタッフ全員のチームワークによって認知症診療が行われているのです」と語ります。

認知症が疑われるご本人やご家族からの診察前の聞き取りを担当している看護師の高橋淳子さんは、「診察や検査の前にご本人の行動や様子を観察し、円滑に診療を進めるための援助を行うことが私たちの役割です」と話します。高橋さんは、いつも穏やかに接することを心がけ、ときにはご本人の出身地の方言で話しかけるなど、コミュニケーションにも工夫をしています。

同じく看護師の樋山博美さんも、ご本人やご家族を傷つけないように、できるだけ自然体で接しているといい、「ご本人やご家族の希望に沿う治療を行うためにも、なるべくたくさんの情報を聞き取ることが大切だと思います」と話します。高橋さんも「ショートステイのスタッフや訪問看護師からの情報で、認知症の方の夜間の状態を知り、医師に伝えたことで内服薬の調整につながり、怒りっぽさや徘徊などの症状を抑えられたことがありました」と情報収集の重要性を語ります。

また、同クリニックでは、ご家族が認知症を受け入れられるように、パンフレットを使って症状や対応について説明をしたり、ときには悩みごとに耳を傾けたりすることもあるといいます。

「医師にはうまく悩みを伝えられないご家族もおられます。それを引き出して医師と共有し、ご家族から『徘徊などの夜間の症状が収まって夜眠れるようになった』と感謝の言葉をいただいたときには、看護師としての役割を果たせたとうれしく思いました」(高橋さん)。

今後の課題はスキルアップとマンパワーの充実

諌山先生は、より信頼性の高いバイオマーカーが見つかれば、認知症をさらに正確に識別することができるようになると、最先端の研究に期待を寄せる一方、「認知症の方への対応を重ねながら私自身のスキルを上げていくことが必要です。来院される方に対して丁寧な診療や指導ができるようマンパワーも充実させなければなりません」と、同クリニックの課題について語ります。

自分一人の力でできることには限界があると話す諌山先生は、スタッフや地域の医療従事者の力も借りながら、症状だけを診るのではなく、全人的な視点で認知症の人に接していきたいと考えています。

 

取材日:2017年11月7日
多摩脳神経外科の外観

医療法人社団伸和会
多摩脳神経外科

〒214-0014
神奈川県川崎市多摩区登戸1654番地
TEL:044-931-0020

施設のホームページへ

 

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