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精神科病院としての専門性を発揮しながら地域の医療・介護のスムーズな連携に務める
<沖縄県那覇市 医療法人天仁会 天久台病院 >

精神保健指定医 認知症専門医 神経内科専門医 平良直人先生 精神保健指定医 認知症専門医
神経内科専門医 平良直人先生

地域に根差した精神科病院として約60年の歴史を持つ天久台病院。法人グループ全体でトータルな医療・介護サービスを提供する一方、離島の診療所と連携するなど、患者さんとご家族本位の姿勢で地域の診療ニーズに応えています。

認知症治療病棟を備え、重度認知症にも対応

精神科、老年精神科、心療内科を専門とする天久台病院は1959年の設立以来、年々施設の規模と診療体制を拡充。現在では精神科の救急病棟と療養病棟、認知症治療病棟、合わせて300以上の病床を有し、地域の精神科医療に大きな役割を果たしています。那覇市の中心地に近いためアクセスしやすく、空港や港とも近いことから、離島や県外の患者さんにも幅広く対応しています。

沖縄県は“子どもがたくさんいる大家族が多い”というイメージを持たれがちですが、実際は老老介護も目立つのが現状です。同院には認知症の初期段階で受診する人は比較的少なく、症状が進んだ人が多いといいます。

同院で認知症診療に携わる平良直人先生は「精神科病院ゆえだと思いますが、認知症に伴う行動心理症状によって病状が不安定になり、ご家族が対応に苦慮されている方、あるいは入居していた高齢者向けの施設での生活が難しくなった方が多いです」と話します。

同院では、認知症治療病棟でこうした重度認知症の人の治療・ケアに取り組む一方、医療法人天仁会が運営する介護老人保健施設、認知症対応型グループホーム、小規模多機能ケアホーム、介護付き有料老人ホームなどとも密に連携しながら、認知症の人とそのご家族を支える体制を整えています。

精神科的な視点と神経内科的な視点、両面からの診療が特徴

平良先生は東京で約10年間神経内科医としての診療経験を重ねた後、出身地である沖縄県に戻り、精神科医として同院での勤務を始めました。

「こちらに帰ってみると精神疾患を診る医師はたくさんいましたが、認知症を診る医師は決して多くない。それならば自分が重点的に取り組もうと考えました」(平良先生)。

平良先生は、同院の認知症診療の特徴として“精神科医と神経内科医が共に診療すること”を挙げます。

「精神科医は病気の状態だけでなく、認知症の方のこれまでの人生や生活環境などに広く目を配りながら診療します。一方で神経内科医は脳の状態などを診て、どのタイプの認知症なのか、どんな治療が可能なのかを判断します。どちらにも長所があるので、両科の医師による診療ができるのは当院の強みだと思います」(平良先生)。

平良先生は診察時に、ご本人とご家族のお話をとことん聞くことを大切にしています。

「認知機能が低下する理由はさまざまで、アルコールの飲み過ぎや、服薬しているお薬が影響することもある。経過観察が重要な時もあり、判断を急ぐことはせず、半年後に改めて診断することもあります」(平良先生)。

認知症の人の気持ちや言動を予測してケアにあたる

看護師 嘉数勝さん看護師 嘉数勝さん

認知症治療病棟では、スタッフが3交替で24時間ケアに当たっています。ご本人ができることはなるべく自分でしてもらい、できない部分をサポートするのがケアの基本と話すのは、看護師の嘉数勝さん。

「夕方になると焦燥感が強くなり、小さなことに声を荒らげたりする、いわゆる“夕暮れ症候群”にどう対応するかが、ケアの大事なポイントです。夕方になるとそわそわして、毎日のように同じことを訴える方もおられるので、それを予測してケアをし、できるだけ焦燥感の強い時間が短くなるよう心がけています」(嘉数さん)。

ケアにあたって嘉数さんが重視しているのは、入所当時のカンファレンスと、BPSD(行動心理症状)などの確認です。1週間ほど時間をかけて、じっくりと確認し、スタッフ間で共有しています。

「ご本人の状態は、随時ご家族にお伝えしますし、退院後に施設で生活される方に関しては、施設のスタッフに伝えることもあります。そうやって“次につなぐ”ことも、大切な仕事だと考えています」(嘉数さん)。

院内デイケアを積極活用し、入院中にもリハビリを

同院の入院診療の大きな特徴の一つは、入院中にデイケアが利用できること。一般的にデイケアは、施設外からの通所で利用しますが、同院では入院中にも病棟内にある作業療法室でリハビリテーションなどが受けられます。

作業療法士 増尾辰也さん作業療法士 増尾辰也さん

作業療法士の増尾辰也さんは、院内デイケアの目的を次のように説明します。「ご本人に残っている能力を必要以上に失わせることがないように、ご自身が身の回りの事をできる環境を整えること。それがBPSDの悪化防止にもつながると思います。また、入院生活のストレス対策としても意味があり、病室とは別の場所で過ごす機会をつくることで、日々のストレスを軽減できると考えています」(増尾さん)。

退院後の通所デイケアへの移行もスムーズに

看護師・リハビリ部 部長 
医療法人天仁会高齢者福祉サービス部門統括責任者大城七子さん看護師・リハビリ部 部長
医療法人天仁会 高齢者福祉サービス部門
統括責任者 大城七子さん

看護師であり、リハビリ部の部長であるとともに、天仁会グループの高齢者福祉サービス部門統括責任者でもある大城七子さんは、「退院後に通所デイケアにスムーズに移行できることも院内デイケアの長所です」と話します。

病棟の隣に併設されている、重度認知症専門デイケア「でいご苑」は、院内デイケアと環境が似ているため、退院後も利用しやすいという利点があります。

「認知症の方は新しい環境が苦手なことが多いのですが、院内デイケアとでいご苑との合同レクや体験利用などの交流で、スタッフとも馴染みの関係になり、退院後も馴染みのスタッフがいることで環境の受け入れが良くなって、安心して利用していただけると思います。退院後も顔なじみのスタッフがサポートを続けることの安心感は大きいでしょうから、私たちも利用者さんやご家族のそうした思いにお応えしたいと思っています」(大城さん)。

自宅訪問で得た情報を、スタッフで共有

精神保健福祉士 新垣清乃さん精神保健福祉士 新垣清乃さん

「でいご苑」の新規利用の相談を受け、事前に症状などを確認してカンファレンスでスタッフに共有しているのが、精神保健福祉士の新垣清乃さんです。新垣さんは相談員として利用者さんとご家族の悩みなどに対応しており、ご自宅に伺うことも少なくないといいます。

「ご本人の生活ぶりやご家族との関係など、生活の場だからこそわかることがあります。その後のケアに活用できる情報がたくさん得られるので、ご自宅への訪問はとても有意義だと思います」(新垣さん)。

新垣さんは、デイケアが始まってからも担当の作業療法士らと絶えずコミュニケーションを取り、利用者さんの様子などを主治医やご家族に伝えています。

「ご自宅では落ち着きがなかった利用者さんが、デイケアでは皆さんの中にとけ込んで一緒に歌っておられることもあります。そうした変化をお伝えして、次のケアに活かせるよう心がけています」(新垣さん)。

近隣の医療機関や離島の診療所と連携し、地域の認知症医療を支える

同院は法人内の施設と連携する一方、地域の医療機関とも協力しています。

専門的な画像検査が必要な際には、浦添市の嶺井第一病院に依頼。MRIやDATスキャン・脳血流シンチグラフィ・MIBG心筋シンチグラフィ検査もできるため、平良先生は大きな信頼を寄せています。また、周辺地域の総合病院とも密に連携し、入院患者さんの身体疾患が悪化したときは対応を依頼し、精神科の専門治療が必要な患者さんは同院で受け入れています。

同院は那覇空港に近いため、宮古島などから入院診療を求めて訪れる人もいます。

「在宅療養を基本に考えていますから、当院に入院して症状が落ち着いたら住み慣れた島の暮らしに戻っていただきたい」と語る平良先生は、離島の診療所の医師との連携も大切にしています。

地域が連携して、よりスムーズな医療と介護サービスの提供を

地域の認知症医療を今後どのように拡充していくべきか。その問いに対して大城さんは、「予防と早期発見」が大切だと話します。

「当院では今後、地域包括支援センターと密に連携して、地域密着型の予防事業を独自に行う予定です。また、高齢夫婦や独り暮らしの方は、小さなコミュニティの中で生活していると、症状がかなり進むまで認知症だと気づかれないことがあり、いかにして早期発見につなげられるかが課題です」(大城さん)。

ご家族への支援も今後強化すべき課題の一つ。同院では2015年9月に、ご家族向けの認知症学習と交流の場として“日だまりの会”をスタートさせました。

「治療や介護に役立つ知識やコツを身に付けていただくとともに、ご家族同士が語り合い、リラックスした時間を過ごせる場を提供することが目的です。今後は、地域の認知症家族会などとも交流を深めたいと考えています」(新垣さん)。

天久台病院の皆さん天久台病院の皆さん

平良先生は、「精神科病院としての役割を果たしつつ、地域連携に貢献したい」と展望を語ります。

「すべてのケアをまかなうことは、一法人だけではできません。今後増加していく認知症の方のその人らしい生き方を考えるとき、ご家族の理解と地域の医療・介護従事者の連携は不可欠です。困っている方をお待たせすることなく、必要な医療やケアをスムーズに提供するために、地域連携の中で当院が求められる役割をしっかり果たしていきます」(平良先生)。

 

取材日:2017年9月14日

天久台病院の外観

医療法人天仁会 天久台病院

〒900-0005
沖縄県那覇市天久1123番地
TEL:098-868-2101

施設のホームページへ

 

重度認知症デイケア でいご苑の外観

 【 重度認知症デイケア でいご苑

 

介護付き有料老人ホーム天久ヒルトップの外観

医療法人 天仁会
介護付き有料老人ホーム 天久ヒルトップ

〒900-0005
沖縄県那覇市天久1126番地
TEL:098-868-2122

施設のホームページへ

 

高齢者複合施設うえの家の外観

医療法人 天仁会
高齢者複合施設 うえの家

〒900-0005
沖縄県那覇市上之屋408-4
TEL:098-951-3610

施設のホームページへ

 

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