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迅速な診断・適切な治療を行い、高齢化が進む地域でケアの連携体制づくりにも尽力
< 埼玉県秩父市 秩父脳外科内科クリニック >


院長 西秀夫先生
院長 西秀夫先生

秩父脳外科内科クリニックは自然豊かな秩父市に、脳神経外科医の西秀夫先生が開業しました。人口密度が低く、高齢化率が高い秩父市だけでなく、周辺地域でも高齢化が進む中、西先生は地域の課題である認知症医療に積極的に取り組むと同時に、ちちぶ圏域ケア連携会議の会長を務め、認知症の方とご家族を地域で支える体制づくりにも力を注いでいます。

初診日に画像検査を実施、病院から検査の依頼も

院長の西秀夫先生が、生まれ育った秩父の地に秩父脳外科内科クリニックを開業したのは2004年のことです。脳神経外科医として長年にわたり、いわゆる“治る認知症”の発見と治療に努めてきた西先生は、高齢化が進む地域に開業したことで、あらゆるタイプの認知症に真正面から向き合うこととなりました。

オープン型MRIオープン型MRI

西先生は、脳神経外科医として画像検査を重視し、認知症を早期に発見して適切な治療につなげることに注力しています。同クリニックはMRIとCTを備えており、初診の日に画像検査を行って診断をつけることも可能です。認知症や脳の病気を疑う患者さんが受診するほか、画像検査や認知症の鑑別診断での紹介も少なくありません。かかりつけ医だけでなく、認知症疾患医療センターの指定を受けている秩父中央病院などからも検査の依頼があります。西先生は「大きな医療機関ではMRIを備えていても利用する科が多いので、すぐに検査をするのは困難です。速やかに検査・診断ができる当クリニックへの紹介が多いのでしょう」と語ります。

不定愁訴の背景に認知症があることも

認知症を疑って受診される方には、問診、長谷川式簡易評価スケールなどの神経心理検査、血液検査、画像検査を行います。西先生は、画像検査を重視すると共に、自ら神経心理検査を行うことも大切にしています。

「検査中に困った表情をしたり、背後にいるご家族を振り返ったりする様子なども考慮して診断を行います。点数ではわからないこともわかるので、自分で行うようにしています」。

認知症を疑って受診した人に認知症と診断がついたら、西先生は治療方針を説明し、対応の仕方などをアドバイスして治療を始めます。西先生は「認知症と診断されるのは、物忘れがあって受診する人ばかりではありません」と話します。治療を受けてもよくならない不定愁訴の背景に認知症が原因であることがあります。

「難聴や眩暈などを訴えるのですが、実際は認知症によって耳が聞こえないと訴えたり、自分の状態がうまく表現できず、眩暈があるとおっしゃったりする方がいます。早期発見には、物忘れ以外の症状の訴えに認知症が隠れていることを想定することが大切です」。

物忘れ以外の症状で受診し認知症と診断がついたときは、すぐには病名を告げません。症状の有無を尋ねたり、ご家族にも診察に同席してもらって話をするなど、少し期間をかけて関わり、納得できる状態となってから治療を開始します。

日記をすすめ、ADL維持を目指す

西先生は、診察の際、ご本人とご家族がどのようなことに困っているか尋ねることも大切にしています。認知症と診断がつき、ご本人の変化の原因がわかるだけで、ご家族の不安が解消することもあります。

「BPSD(周辺症状)に困っていても『病気なのだから仕方ない』と、いわゆる問題行動の受け止め方が変われば、問題行動でなくなることもあるのです」。

同クリニックでは、認知症の人に日記を書くことをすすめています。継続しやすいように、少ない行数ですむ5年日記や10年日記を活用するのがポイントです。長期間書ける日記帳を提案するのは、モチベーションを上げるためでもあります。食卓などに置いておき、食事をする前に書くなどタイミングを決めて習慣化してもらいます。

「継続している方のなかには、長谷川式簡易評価スケールの点数が上がる方もいます。次第に漢字が増えたり、文字がしっかりしてくる方もいますね。点数が上がらなくても、入浴や食事などの日常生活に支障が出ずに生活ができていれば、ADL(日常生活動作)が維持できているといえるのではないでしょうか」。

日記のほか、外出してご家族以外の方とも話す機会を設けるなど、活動的な生活をするよう西先生はアドバイスしています。

秩父圏域1市4町の連携を強化、安心して住めるまちづくりを

秩父市を中心に、周辺4町(横瀬町・皆野町・長瀞町・小鹿野町)を合わせた“秩父圏域”は、1つの生活圏域として生活基盤や行政サービスが整えられています。医療や福祉も同じで、各市町ではなく、秩父圏域全体で地域包括ケアシステムを構築しています。また、秩父市に9つ、4町に1つずつ地域ケア会議が設置され、医師や看護師、保健師などの専門職が顔の見える関係をつくりながら地域の課題の解決を目指しています。西先生は、1市4町の地域ケア会議を束ねる“ちちぶ圏域ケア連携会議”の会長を務め、地域連携を推進する役割を担っています。

「ケア連携会議で、地域から上がってきた問題について多職種で考え、解決策を話し合います。さらに、1市4町の首長がメンバーである“ちちぶ圏域ケア推進会議”に施策の提案なども行っています」。

認知症の啓発のために配布しているDVD認知症の啓発のために配布しているDVD

ちちぶ圏域ケア連携会議では、地域包括ケアシステムを利用してもらうため、広報活動や啓発活動にも力を入れています。会議のメンバーで劇団をつくり、啓発を目的とした物語の公演を行うなど、独自の取り組みにも注力しています。医療・福祉従事者も高齢化していることから、医療や福祉の人材育成も課題だとして、小中学校にも働きかけています。

「昔ながらのご近所付き合いが残っている地域であり、医療機関や福祉施設の横のつながりもあります。高齢化率は高いですが、何かあれば医療や福祉につなげられており、安心して住み続けられるまちづくりが進んでいる地域だと思います」。

 迅速な診断で適切な治療につなげ、地域全体で認知症の人を支えられるよう連携を進める......西先生の取り組みは、今後高齢化率が高まる地域のモデルとなっていくことでしょう。

 

取材日:2018年12月19日

秩父脳外科内科クリニックの外観

秩父脳外科内科クリニック

〒368-0013
埼玉県秩父市永田町2-17
TEL:0494-21-2330

 

 

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